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側
「側〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
側の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
に仁王門が見える。樹木は皆枯れ木ばかり。
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仲店の片
側《かたがわ》。外套《がいとう》を着た男が一人《ひとり》、十二三歳の少年と一しょ....
「犬と笛」より 著者:芥川竜之介
い悪者なのです。
そこで木樵《きこり》はすぐ白犬と斑犬《ぶちいぬ》とを、両方の
側《わき》にかかえたまま、黒犬の背中に跨って、大きな声でこう云いつけました。
「....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
書物も和書の本箱のほかに、洋書の書棚も並べてある。おまけに華奢《きゃしゃ》な机の
側には、三味線《しゃみせん》も時々は出してあるんだ。その上そこにいる若槻自身も、....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
んじ》の塀外《へいそと》で暗打ちに遇《あ》った。平太郎は知行《ちぎょう》二百石の
側役《そばやく》で、算筆《さんぴつ》に達した老人であったが、平生《へいぜい》の行....
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
の跡《あと》を追って参りましょう。どうかお父様やお母様は、ぜすす様やまりや様の御
側《おそば》へお出でなすって下さいまし。その代りおん教を捨てた上は、わたしも生き....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
》である。厠《かわや》へ行くのにかこつけて、座をはずして来た大石内蔵助は、独り縁
側の柱によりかかって、寒梅の老木が、古庭の苔《こけ》と石との間に、的※《てきれき....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
を覗きこんだ。
「二町目の角に洋食屋がありましょう。あの露路《ろじ》をはいった左
側です。」
「じゃ君の清元《きよもと》の御師匠さんの近所じゃないか?」
「ええ、....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
。しかし両脚のない悲しさには容易に腰を上げることも出来ない。そのうちに下役は彼の
側《そば》へ来ると、白靴や靴下《くつした》を外《はず》し出した。
「それはいけな....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
の二人《ふたり》の少女だった。彼等はほとんど傍若無人《ぼうじゃくぶじん》に僕等の
側を通り抜けながら、まっすぐに渚へ走って行った。僕等はその後姿《うしろすがた》を....
「魚河岸」より 著者:芥川竜之介
このまま河岸を出抜けるのはみんな妙に物足りなかった。するとそこに洋食屋が一軒、片
側《かたかわ》を照らした月明りに白い暖簾《のれん》を垂らしていた。この店の噂は保....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
くなって泣いたことが幾度となくある。 私にはもう自分がむかし好んで会った人々の
側にいることさえ出来なくなった。そうした人間を私はもう知り尽してしまったのである....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
出よ」と同じ言を繰り返されたり。予は凱旋の将の如く得々として伯父より譲られたる銀
側の時計をかけ革提を持ち、「皆様御健勝で」と言うまでは勇気ありしが、この暇乞の語....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
たり、球をころがして遊んだり、おりおり妹に気をつけたりしていた子供があった。すぐ
側のヤコブス・ウエルス・ミュースに住んでいて、学校通いをしていた子供なのだ。通り....
「寡婦」より 著者:秋田滋
。年をとった殿様は、その娘を自分の屋敷へつれて行ったのですが、まもなく、その娘が
側にいなければ片時も我慢が出来ないと云うほど、のぼせ切ってしまったのでした。同じ....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
をちぢめ、航海者の守り、聖ニコラスに加護をねがいながら、横断したものだ。そこの東
側の岸にくいこんでいる広い入江の奥に、小さな市場か田舎の港といったような町があり....