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「側女〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

側女の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「名君忠之」より 著者:夢野久作
。同じ縁側の遥か下手に平伏している大目付役、尾藤内記の胡麻塩頭を睨み付けていた。側女を連れて散歩に出かけるところらしかった。 裃姿の尾藤内記は、素長い顔を真青....
「修禅寺物語」より 著者:岡本綺堂
ほどに嬉しいか。そちも大方は存じておろう。予には比企の判官能員の娘｜若狭といえる側女ありしが、能員ほろびしその砌に、不憫や若狭も世を去った。今より後はそちが二代....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
ござります」 「しかし、恋に上下はないわい。この通りまだ三十になったばかり、妻も側女もないひとり身じゃ。そちさえ色よい返事致さば、どんなにでも可愛がってつかわす....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
野育ちの女芸人、余にチト考えがあって、かように虜《とりこ》にいたしておくのじゃ。側女《そばめ》などでは断じてない。安心せい、安心せい」 「ホホホ、お大名のお妾な....
「煩悩秘文書」より 著者:林不忘
いるので。 「あの小信さんが――？ すりゃ、出羽の許を逃げ出して。」 出羽守の側女《そばめ》に、押しこめ同様になっているはずの姉の所在が解ったと聞いて、喜んだ....
「元禄十三年」より 著者:林不忘
良が寝《しん》につく世話をしてしまうと、女は、さっさと自分の部屋へ退って行った。側女《そばめ》として来ているのに、そうすることが当然であるような、女の態度だった....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
りたがっても、お前さんにはかなわないのだからね。何しろ、公方《くぼう》さまの、お側女《そばめ》なんだ。大した御身分。うしろには、お父上ばかりじゃあない、この三郎....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
「はい」 「ところで、ものは相談じゃが、どうだな、おさよどの、娘御を生涯おれの側女《そばめ》にくれる気はないかな」と、のぞきこむように、下から見あげて、源十郎....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
屋は格の好い方で、老侯の愛妾の部屋に隣り、殿様付きの老女格の人と、御前様づきのお側女中との二人が一人の下《しも》女中を雇っている世帯へ、食事は御番《ごばん》――....
「明治開化　安吾捕物」より 著者:坂口安吾
は思いきって立ち上った。そこで訪いを通じる。女中がひッこんで、代って海舟附きのお側女中小糸が現れて、どうぞこちらへと案内に立つ。まず十二畳と六畳の客間があって、....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
代では徳川家康の侍女で朝鮮貴族出身のジュリヤおたアという切支丹信徒の女性が家康の側女になることを拒否して大島へ流され、これも島民に影響を残している。差木地では娘....
「悪因縁の怨」より 著者:江見水蔭
て、そこから改めて嫁入り……と、まア、そこまで行かない分が、二千八百石御旗本の御側女になら、今日が今日にでも成られるので、支度料の二百両、重いけれど愚庵は、これ....
「無月物語」より 著者:久生十蘭
光麻呂に逢える日のあることを信じて、花世と泰文の遠縁にあたる白女《しらめ》という側女《にょうぼう》を相手に、蔀《しとみ》もあげずに、一日中、写経ばかりしていた。....
「三国志」より 著者:吉川英治
発しないうちに、日頃の嫉妬を、この時にあらわして、袁紹が生前に寵愛していた五人の側女を、武士にいいつけて、後園に追いだし、そこここの木陰で刺し殺してしまった。 ....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
いことまで彼女には話してくれた。 それによると、室殿は、いまでこそ荒木村重のお側女として、この西の丸に、思いのままな綺羅と侍きに囲まれているが、決して、名門の....