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側役
「側役〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
側役の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
んじ》の塀外《へいそと》で暗打ちに遇《あ》った。平太郎は知行《ちぎょう》二百石の
側役《そばやく》で、算筆《さんぴつ》に達した老人であったが、平生《へいぜい》の行....
「三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
も、行司はやはりわたくしでございました。」
「数馬の相手は誰がなったな?」
「御
側役《おそばやく》平田喜太夫殿《ひらたきだいふどの》の総領《そうりょう》、多門《....
「阿部一族」より 著者:森鴎外
《あまこ》の末流《ばつりゅう》である。十四歳のとき忠利に召し出されて、知行百石の
側役《そばやく》を勤め、食事の毒味をしていた。忠利は病が重くなってから、橋谷の膝....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
百は戸沢の人と為りを喜んでいたからである。戸沢惟清、通称は八十吉、信順在世の日の
側役であった。才幹あり気概ある人で、恭謙にして抑損し、些の学問さえあった。然るに....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
ら立てられたもので、勤番小屋、常府小屋に区別され各役相応の等差があった。私の父は
側役《そばやく》といって、君侯のそばで用を弁じる者即ち小姓の監督をし、なお多少君....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
――かの。それから?」
金砂子の襖の前で、腕組をして、微笑しているのは、斉興の
側役伊集院伊織である。その前に、膝を正して、小声で、流行唄を唄っているのは、岡田....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
法華経寺事件にて病死の体でお暇《いとま》を賜わった本性院伊佐野の局《つぼね》、御
側役八重、それらの者で家定公御双生の御兄君捨蔵様の御居所を存じおる如くに見せかけ....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
けたときには、うしろ姿さえ見かけない始末。……今さらながら青くなって取りあえずお
側役人まで訴えてシオシオと屋敷へひきあげて来ましたが、殿さまはもってのほかのお怒....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
を毛彫りした見事な脇差を手挾《たばさ》んでいる。どう安くふんでも、大身の家老かお
側役といったところ。 五十五六の篤実な顔立ち。なにか心配ごとがあると見えて白い....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
そのとき、高氏の後ろへ来て、何か小声に告げている者があった。 北ノ探題仲時の
側役で「――仲時どのが、庁の茶座敷でお待ち申しあげておりますゆえ、後刻でも、ちょ....