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側面観
「側面観〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
側面観の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青年」より 著者:森鴎外
者は宇佐衛門が贔屓で性懲のない人形喰である。但し慾気のないのが取柄とは、外からの
側面観で、同家のお辰姉えさんの強意見は、動ともすれば折檻賽いの手荒い仕打になるの....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
して思い起こされる。 だが漱石を一個の作家としてだけ見ることは、云うまでもなく
側面観に止まっている。尤も人間漱石を見ろとか何とか云う意味ではない。今日島崎藤村....
「西鶴と科学」より 著者:寺田寅彦
ィレッタントの囈語のようなものであるが、一科学者の立場から見た元禄の文豪の一つの
側面観として、多少の参考ないしはお笑い草ともならば大幸である。 (昭和十年一月、改造社『日本文学講座』)....
「文学の中の科学的要素」より 著者:寺田寅彦
る事によって芸術たる価値が定まると考える事が出来るだろう。 以上のごとき単純な
側面観によって科学と芸術との任務や領域を遺憾なく説明しようというのではない。こう....
「秋の筑波山」より 著者:大町桂月
えず。右に豊凶山をひかへ、左に葦穂、加波、雨引の三山をひかへて、勢、秀抜也。これ
側面観なるが、正面より、即ち山麓の臼井村より見れば、男体女体の双峯天を刺して満山....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
の“二条河原落書”などはその代表的なものといえようか。それそのままが“時世粧”の
側面観をなしていて、彼らのかなしい泣き笑いが諷嘲のうちに聞えもする。 ちと長い....