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偶数
「偶数〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
偶数の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「幽霊妻」より 著者:大阪圭吉
、二本しか同時に曲げることはできないのですから、二本とか四本とか六本とか、つまり
偶数なら曲げられるが、一本とか三本とか五本とか、奇数ではどうしても一本きり余りが....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
atorze rouge, pair et manque 『十四! 十四! 赤、
偶数、小!』 『三十一! 三十一! 黒、奇数、大!』 あちこちにこの|呼び声が....
「字で書いた漫画」より 著者:谷譲次
数、市長の選挙、軍縮会議の成否はもとより、生れる子が男か女か、今度とおる自動車は
偶数か奇数か、お前とおれがどっちがさきに死ぬか、彗星が見えるか見えないか――人間....
「月かげ」より 著者:豊島与志雄
友人を訪問する時なんか、向うから来る電車の番号をみて、奇数だったら家にいるとか、
偶数だったらいないとか、そういう占いをしてみますが、それが不思議によくあたるんで....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
くたびに背をかがめた。自分が殺されるかどうか知るために、歩いてる舗石の数を――(
偶数か奇数か)――数えていた。しかしあとに引き返しはしないで、行く所までやって行....
「省察」より 著者:デカルトルネ
なしに、神が存在することを読者は認識するであろう、そしてそれは読者にとって、二が
偶数であり、あるいは三が奇数であること、及びこれに類することに劣らず、それ自身に....
「虫喰い算大会」より 著者:海野十三
一位が0となったのである。そういう場合は、LとQとのいずれかが5であり、他の数が
偶数でなければならぬ。(誰です、LかQが0の場合でもいいじゃないかといった方は…....
「加利福尼亜の宝島」より 著者:国枝史郎
、手真似で巫女に訊いた。 「壺神様の神殿へはどう行ったらよいのかね?」 「奇数、
偶数、奇数、
偶数と、こう辿っておいでになれば、参られるそうではございますが、しか....
「黒い手帳」より 著者:久生十蘭
目がいつも新しいものなら、もし奇偶に法則がないものなら、なぜ奇数ばかり、あるいは
偶数許り千回つづけて出るような出鱈目なことがないのだろう。それは不可能じゃない、....
「歌の円寂する時」より 著者:折口信夫
だと言うのは、琉歌・なげぶし等の形から見ても見当がつく。日本の歌謡は、古代には、
偶数句並列であったものが、飛鳥・藤原に於て、奇数句の排列となり、其が又平安朝に入....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
緑の繁葉婆娑として蔭をなしすこぶる美観を呈している。葉は短柄を有して枝に互生し、
偶数羽状複葉で長さおよそ一尺ばかり、小葉は三ないし対をなし披針形で全辺、葉質硬く....
「かもじの美術家」より 著者:神西清
下手人たちは相手が伯爵だというので、百一本の鞭をくったのだそうです。掟によると、
偶数はいけないことになっていて、鞭の数はかならず奇数でなければいけないのですよ。....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
「熱海土産雁皮玉章」となっていたのであるが、それでは八字になる。由来、芝居道では
偶数の名題を忌む慣習があるので、いろいろに無理な遣り繰りをして、三字、五字、七字....
「夢幻泡影」より 著者:外村繁
回復しているか、いないか、を初めて行き違った人が男か女かとか、電車の番号が奇数か
偶数かとか、最後に追い抜いた人が大人か子供かとか、そんないろんなことに賭けてみた....
「かもめ」より 著者:神西清
! (退場) ニーナ (握り挙にした片手を、トリゴーリンのほうへさしのべながら)
偶数? 奇数? トリゴーリン
偶数。 ニーナ (ため息をついて)いいえ。手の中に....