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「偸視〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

偸視の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
義血侠血」より 著者:泉鏡花
歩くです」 「はいはい。それは御深切に」 老夫は腹だたしげに御者の面《かお》を偸視《とうし》せり。 後れたる人力車は次の建場にてまた一人を増して、後押《あと....
母子叙情」より 著者:岡本かの子
家の芸術家的矛盾にかの女は興味を覚えながら、この部屋に入って来た時から、ちらちら偸視して胸を躍らしている壁の一場面の前の人の動きにも決して注意を怠らなかった。 ....
魔都」より 著者:久生十蘭
も、まるで朝日に逢った霜のように消えてしまって、上眼使いでオドオドと真名古の顔を偸視《ぬすみみ》するようになった。もっとも警視庁の捜査裸長などは、どんな愛想のい....
ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
ら今のうちだと思うけど……」 西洋蘆《キャンヌ》の繁みの奥の方をキョトキョトと偸視《ぬすみみ》しながら、コン吉がいうと、タヌは一向意に介しないふうで、 「頭の....