偽称[語句情報] » 偽称

「偽称〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

偽称の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
丹下左膳」より 著者:林不忘
の、それほどの剣技をもちながら、あのような獣皮をかぶって唐人|劉《りゅう》などと偽称し、いたずらに衆人の前に立って女子供の機嫌を取り結ぶがごときは、いわばこれ宝....
古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
や夫を捨て家を出るものがある。経を負い鉢を捧げて道途に食を乞うものがある。邪説を偽称して法を村邑の間に広めるものもある。この種の群衆は初めは修道に似るもついには....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
これより多きも、ブラジル国、アルゼンチン国およびチリ国にては、シナ人自ら日本人と偽称しおるもの多き由。これ日露戦役後、日本の国名が南米の天地を風靡せる結果なり。....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
、矢立の筆を執ってこう書いた。 この者、それがしの姓をかたり、それがしの剣名を偽称し、諸国よからぬ事してあるきたれば、捕えて、面貌を衆に示すものなり わが姓、....
三国志」より 著者:吉川英治
「さようです。たちまちのうちに、十八ヵ国の諸国をたぶらかし、われ密詔を受けたりと偽称して、幕営二百余里にわたる大軍を編制しました」 「そいつは捨ておけん」 「も....
三国志」より 著者:吉川英治
徳の前に献じた。 玄徳は王忠に向って、 「汝、何者なれば、詐って、曹丞相の名を偽称したか」と、詰問した。 王忠は答えて、 「詐りは、われらの私心ではない。丞....
私本太平記」より 著者:吉川英治
い。 道は、狭山ノ池のくびりで半田の部落をのぞいている。そこの木戸でも、おなじ偽称で難なく通りぬけた。 ところが、しばらく行くと、宙を飛んで追ッかけて来た武....
私本太平記」より 著者:吉川英治
いぜん、亀山上皇の御子が僧化しておられたことがある。そこで「五ノ宮」などのお名が偽称されていたのではなかろうか。 とにかく道誉とすれば、わが自領の下である。何....
私本太平記」より 著者:吉川英治
にあっては、ひそかに禁府を開き、公の物をもって、私の恩を売り、征夷大将軍の位名を偽称す。その罪の四。 一つ 軍功の施与は朝廷|直々の令に待つべきを、北条時行を追....