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偽装
「偽装〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
偽装の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
。この地下街に入るには、東京市内で六ヶ所の坑道入口が設けられてあった。いずれも、
偽装をこらした秘密入口であるために、入口附近に居住している連中にも、それと判らな....
「蠅男」より 著者:海野十三
動は、警察から公開禁止の命令でも出たのかネ」 遉に帆村は、聞きたいことを上手に
偽装して訊いた。 「イヤ、そやないねン。あの『人造犬』のフィルムを売ったんや」 ....
「動かぬ鯨群」より 著者:大阪圭吉
没を企てたんです。あの嵐の晩に、船側の名前を書き変えて、まんまと姉妹船の釧路丸に
偽装した北海丸は、勝手に油や炭塵を海に流し、贋の無電を打って、さていち早く救助に....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
口の端から洩れるのをそのまま、子供等に対する家長らしい厳しい作り声をあっさり唇に
偽装して、相手の群に発音し終ると、くるりと元の方向に踏み直って歩き出した。 「や....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
、この詭計を使わねばならなかった――という意味が明瞭するだろう。それは単に、あの
偽装足跡を残すばかりではなかったのだ。なにより、最も弱点であるところの踵を保護し....
「独本土上陸作戦」より 著者:海野十三
周章てて持薬のジキタリスの丸薬をおのが口中に放りこむと、金博士を桟橋の上に積んだ
偽装火薬樽のかげに引張りこんだ。 「ああカーボン卿、ドイツ空軍のために、こんなに....
「英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
にいれば、本当に自分が彼女の亭主であるか、それとも防空壕の中で、臨時に捉えられた
偽装亭主であるかが判明するだろう) と、思っていたのであった。 しかるに今、....
「空襲下の日本」より 著者:海野十三
│─燈火管制班 └消極的防空機関 ────│─
偽装遮蔽班 (軍民協力または │─避難所管理班 ....
「イデオロギー概論」より 著者:戸坂潤
れるか。意識乃至観念が凡てである(尤もこの場合意識乃至観念の概念は色々に都合好く
偽装してではあるが)、では他の諸存在はどうなったか。それこそは観念論者に聞くがい....
「飛騨の顔」より 著者:坂口安吾
、これを国史と定めた。だから古代史を解くのは探偵作業に当ります。殺人犯がいろいろ
偽装すると同じような
偽装事業として成ったものが最古の国史であるから、その
偽装やア....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
、そこで深夜に水音がしたのに井戸を探っても屍体がないとあれば、それは三枝子さんの
偽装で、実は三枝子さんは生きて行方をくらましているらしいということが自然に人々に....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
だのということよりも、ふだん虫も殺さぬような顔をして行い澄ましているのが何よりの
偽装手段であった。ホトケ様のような人が人を殺したり、孝行息子が親を殺す筈はないと....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
たのである。 墺軍は、俄然そこで攻勢に転じた。まず、イゾンゾ方面に、兵力集結の
偽装をおこない、そうして、伊軍の注意を、その方面に牽きつけておいて、その間に、こ....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
ある。だから、官撰の国史というものは当然、天智の死とその子たる大友皇子殺害事件が
偽装すべき重大な秘密の一ツであったことは申すまでもないし、そのゴマカシが官撰国史....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
人情的考察で彼を犯人にあらずと見ているようです。この事件は犯人がいろいろと現場に
偽装を施したにも拘らず、多くの状況がただ一人の容疑のみを深め、そのほかにも犯人が....