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「偽首〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

偽首の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
とうに首を取ったとすれば一大事で、とうに奉行所の耳にもはいっている筈です。だが、偽首となると髪の毛がわからない。その紅い毛は日本人の毛じゃあない。といって、獣の....
三国志」より 著者:吉川英治
と雍※とは刎頸の友ゆえ、油断あるなと、忠言してあろうが。――それを以てもこの首の偽首なること、また汝の降伏が、彼としめし合わせた謀計ということも推察がつく。――....
私本太平記」より 著者:吉川英治
、四十を出ていた人である。大塔ノ宮が二十六歳の青年であることはかくれもなかった。偽首だ、身代りだった、とはすぐ知れていただろう。 一方、落ちのびた宮も、搦手軍....
私本太平記」より 著者:吉川英治
昨夜討死した」 と、その首まで拾って来て立ち騒いだことなどある。もとよりそれは偽首だった。が、偽首と分ったあとの空々しい敗北感はいつまで後味わるく尾をひくもの....
黒田如水」より 著者:吉川英治
予の命を奉じて、間もなく安土へ首を斬って出した。あれはどうしたことか」 「元より偽首でありました」 「なに。偽首であったと」 「はい。後のお咎めを覚悟のうえで、....