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「傍輩〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

傍輩の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
阿部一族」より 著者:森鴎外
まれる一人である。市太夫が膝《ひざ》を進めた。「なるほど。ようわかりました。実は傍輩《ほうばい》が言うには、弥一右衛門殿は御先代の御遺言で続いて御奉公なさるそう....
心中」より 著者:森鴎外
お蝶は一晩も外泊をしないばかりでなく、昼間も休んだことがない。佐野さんが来るのを傍輩がかれこれ云っても、これも生帳面《きちょうめん》に素話《すばなし》をして帰る....
ヰタ・セクスアリス」より 著者:森鴎外
うになるだろう。初め膳を持って出て配った時から、僕の注意を惹《ひ》いた女である。傍輩《ほうばい》に小幾《こいく》さんと呼ばれたのまで、僕の耳に留まったのである。....
護持院原の敵討」より 著者:森鴎外
合せた。そして親の病気が口実だと云うことを悟った。 りよと一しょに奥を下がった傍輩が二三人、物珍らしげに廊下に集まって、りよが宿の使に逢うのを見ようとしている....
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
するうちに、女中はそれが養竹さんに相違ないと極めた。そして邸に帰ってから、これを傍輩に語った。固より一の可笑しい事として語ったので、初より枳園に危害を及ぼそうと....
十二支考」より 著者:南方熊楠
今我殺さるるを助けたまわば、末々御守りとも成らんという。起きて二階を下り見れば、傍輩ども牝鶏を殺す所なり。只今かかる夢を見しこの鳥、我にと、強いて乞い受け、日比....
絵本の春」より 著者:泉鏡花
、仏教に親んで参禅もしたと聞く。――小母さんは寺子屋時代から、小僧の父親とは手習傍輩で、そう毎々でもないが、時々は往来をする。何ぞの用で、小僧も使いに遣られて、....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
|平《たひら》ノ信長没落後、家臣|鳥屋尾《とりやを》左京ト申ス者、当所ニ来住ス。傍輩《はうばい》ノ浪人ハ其ノ縁ヲ以テ諸大名ニ奉公ニ出デ、又左京儀ハ他家ノ主人ニ仕....
中里介山の『大菩薩峠』」より 著者:三田村鳶魚
着るものでないか。 五五七頁に、お銀がお君という女中を呼んで来いと言う。それを傍輩の女中が羨しがって「お前さんばかり、そんなお沙汰があつたのだから」と言ってい....
奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
牡鹿郡以下、数ヵ所を拝領したとあるほかには、千葉介最もこれを拝領すといい、重忠の傍輩皆数ヵ所広博の恩に預るとあるのみで、その地名を明記したものがない。奥羽諸旧家....