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「備え付け〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

備え付けの前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
三四郎」より 著者:夏目漱石
っている。そのかたまりが大きいのと小さいのと合わせて三つほどある。なかには無言で備え付けの雑誌や新聞を見ながら、わざと列を離れているのもある。話は方々に聞こえる....
街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
っている駅夫の顔が見えない。変だなと思ってキョロキョロ見まわすと、それはホームに備え付けられた蓄音機で、声自慢の駅夫に吹きこませたものだとわかった。 いずれ鉄....
趣味の遺伝」より 著者:夏目漱石
ういっぱいですと注進する。大方《おおかた》出入《でいり》の者であろう。室の中央に備え付けたテーブルの周囲には待《ま》ち草臥《くたび》れの連中が寄ってたかって新聞....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
ふれた物ばかりで、別に珍奇の書は見いだされなかったが、それらの書物を自分の座右に備え付けて置かれるというだけでも、確かに有難いことであった。 その後、古書の翻....
わが町」より 著者:織田作之助
」 待っていてくれと言って、境内の隅の地蔵の前にしゃがんで、頭を下げ、そして、備え付けの杓子で水を掛けて、地蔵の足をたわしでしきりに洗い出した。 地蔵には浄....
余と万年筆」より 著者:夏目漱石
、尋常の人間の必要に逼《せま》られて机上《きじょう》若《もし》くはポッケット内に備え付ける実用品と見て差支《さしつかえ》あるまい。して見ると、万年筆が輸入されて....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
でも飛行機には酔いません。すこしでも気分のわるい方には、一こと仰言れば、ボウイが備え付けの薬品をさしあげます。吐壺も一つずつ皆さんの足もとにあります。が、|空酔....
ある日の経験」より 著者:寺田寅彦
うな事がありはしまいか。こんな事も思ってみたのである。 ドイツの下宿屋で、室に備え付けの洗面鉢を過ってこわしたある日本人が、主婦に対して色々詫言を云うのを、主....
話の種」より 著者:寺田寅彦
ものでただ屋根の上に備えた風見鴉から針金を引き電池一個を接続すればよい。店先きに備え付けて人寄せの広告などに使ったら妙だろう。 (明治四十年十月一日『東京朝日新....
銅銭会事変」より 著者:国枝史郎
面の面には京師殿と、ただ三文字書かれてあった。 書面を持って飛び出した。ポンと備え付けの駕籠に乗った。 「急いでやれ! 行く先は谷中!」 深夜ゆえに掛け声は....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
の出るのを厭いながら、それを焚いていたが、それさえ供給が絶えてから、この電熱器を備え付けたのである。 しかしこの日はどうしたことか、鶴見は妙にはしゃいでいる。....
妖怪談」より 著者:井上円了
驚くばかりであります。まず、門の作り方、家の造作、器具に至るまで、日本品をもって備え付けられ、庭園の植え込み、竹木等、みな日本種ならざるはなく、いちいち日本より....
読書雑感」より 著者:岡本綺堂
りふれた物ばかりで、別に珍奇の書は見出されなかったが、それらの書物を自分の座右に備え付けておかれるというだけでも、確に有難いことであった。 その後、古書の飜刻....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
場合は、どうすればよいでしょうか? 」 ある者は酸素ガス発生器を各教室に市費で備え付けるがよいと主張した。 ある者はまた、紡績会社でやっているように学校内に....