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備付
「備付〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
備付の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
のベラン氏が、なにか話したげに、僕の傍へやって来た。 いうのを忘れたが、この室
備付けの卓子と長椅子を平衡圏で放り出してしまったものだから、今はまるで場末のバア....
「振動魔」より 著者:海野十三
つかって、その邸内の一隅に、実験室外には音響の洩れないという防音室を建て、多くの
備付器械のうちに、予め、子宮の寸法から振動数をきめて、そのような都合のよい音を出....
「地球要塞」より 著者:海野十三
い戦闘だったろうか。ああ、思いだしても、胸がすく!」 久慈たちは、クロクロ島に
備付けの怪力線砲の偉力を、今更《いまさら》のように知って乱舞《らんぶ》のかたちで....
「学校教育における図書館の利用」より 著者:佐野友三郎
もなるべく題材をここに求むることとし、町村図書館においては最先にその指定参考書を
備付くることとし、巡回文庫にも幾分これを編入ししかして機会あるごとにこれが利用を....
「六号室」より 著者:瀬沼夏葉
を留めた様子はなく、ただ看護婦などの病室に寐ることを禁じ、機械を入れる戸棚を二個
備付けたばかりで、代診も、会計も、洗濯婦も、元のままにして置いた。 アンドレイ....
「美少女」より 著者:太宰治
ほど白い小さい手であった。湯槽にはいったまま腕をのばし、水道のカランをひねって、
備付けのアルミニウムのコップで水を幾杯も幾杯も飲んだ。 「おお、たくさん飲めや。....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
先へさえも出ない有様で、至極おとなしく暮らしていたが、どうかしたハズミで、部屋に
備付けの鏡を見た時に、神尾が何ともいえない不快な面色《かおいろ》になって、ひとり....
「だいこん」より 著者:久生十蘭
いまゲエをやるから見ていなさい」 満寿子さんがふりかえったとたん、武徳会師範は
備付けのゲエ用の三角封筒《アンヴェロープ》に顔をうずめてゲエゲエやりだした。 ....
「運命のSOS」より 著者:牧逸馬
記述して行きたい。 橄欖《オリイブ》色の皮膚をした仏蘭西人の赤ん坊が二人、船室
備付の洗濯籠に入れられ、大きな扉《ドア》に乗って波の上を漂っている処を奇蹟的に救....
「新しきシベリアを横切る」より 著者:宮本百合子
つきコップ、匙などしまってある。車掌は旅客に茶を出す。小型変電機もある。壁に車内
備付品目録がはってあるのを見つけた。 ――モスクワへ帰るとみんな調べうけるんで....
「少女地獄」より 著者:夢野久作
中古の五百円である事を聞きました。卒業生の寄付で出来た正門の横の、作法室の建物や
備付品が、表向きは一万二千円となっているのに、内実は七千何百円とかですんでいる入....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
、鳥の翼、魚の保護色、虫の毒、貝の殻なぞいう天然の護身、攻撃の道具を一つも自身に
備付けなかった。ほかの動物と比較して、はるかに弱々しい、無害、無毒、無特徴の肉体....
「人間腸詰」より 著者:夢野久作
の手を解かせて、シッカリ握っている右手を開かせますと、中から見覚えのある台湾館|
備付けの桃色の支那便箋を幾つにも折ったものが出て来ました。そのレターペーパの折り....