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催促状
「催促状〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
催促状の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「道草」より 著者:夏目漱石
ように思い出した。 そこへその男からもし都合が付くなら算段してもらいたいという
催促状が届いた。健三は新らしく拵《こしら》えた高い机の前に坐《すわ》って、少時《....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
人が山陽に、先生近頃名文はござらぬかといったら、山陽が馬子《まご》の書いた借金の
催促状を示して近来の名文はまずこれでしょうと云ったという話があるから、君の審美眼....
「柿の種」より 著者:寺田寅彦
という細かい克明な注意まで書き添えてあった。 そのままにして忘れていたらやがて
催促状が来て、もし「いやならいやでよろしく」それなら送った品を返送せよというので....
「江戸川乱歩氏に対する私の感想」より 著者:夢野久作
ぬ事ながら、わざと黙殺を希望していたのでした。 ところが最近に猟奇社から再度の
催促状を受け取って、ジット眺めておりますと、又、何となく気が変わって来ました。以....
「巷説享保図絵」より 著者:林不忘
品物の代を請求して来ているのだ。あそこはいつもこうです。毎年このごろに二、三本の
催促状を書く。今度は、一本で済むように、すこし手きびしくいってやりましょう」
「....
「豆腐買い」より 著者:岡本かの子
はなかった。然しいざ帰るというしらせを受取ると、子供のように早く早くという帰朝の
催促状をよこした。そしてところも加奈子の家から七八町ばかりの裏町に家を借りて母親....
「国際聯盟とは如何なものか」より 著者:新渡戸稲造
いめい》加盟国の政府に督促している。例えば国際司法裁判所を構成する時の如き批准の
催促状を各国政府に出すことが局の重要な仕事であったことがある。局が催促するから加....
「三国志」より 著者:吉川英治
に奏して重き恩賞を贈らん――という意味に加えて、それを一刻も早くにと督励している
催促状である。高定は大きく呻いて、考えこんでいたが、やがて部将の鄂煥を呼んで、そ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
それは何かといえば。鎌倉から発した檄――すなわち足利家による――諸国への軍勢
催促状なのだった。 「かかる物が国元へまいりました由。朝へ二心なきおちかいに、内....