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傲
「傲〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
傲の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
。
「僕の父。」
彼の友だちは簡単にこうその老人を紹介した。老人は寧《むし》ろ
傲然《ごうぜん》と信輔の挨拶《あいさつ》を聞き流した。それから奥へはいる前に、「....
「伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
か打つまいかと逡巡《しゅんじゅん》していた。
「さあ、打て。」
浄観はほとんど
傲然《ごうぜん》と斜《ななめ》に伝吉へ肩を示した。その拍子《ひょうし》にふと伝吉....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
ものではない。が、それだけにまた、同時代の屑々《せつせつ》たる作者輩に対しては、
傲慢《ごうまん》であるとともにあくまでも不遜である。その彼が、結局自分も彼らと同....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
いません。
三十一
すると摩利信乃法師《まりしのほうし》は
傲然と、その僧たちの方を睨《ね》めまわして、
「過てるを知って憚《はばか》る事勿....
「河童」より 著者:芥川竜之介
う間にも大騒ぎはいよいよ盛んになるばかりです。クラバックはピアノに向かったまま、
傲然《ごうぜん》と我々をふり返っていました。が、いくら
傲然としていても、いろいろ....
「葱」より 著者:芥川竜之介
屋《かぶとや》や三会《さんかい》堂の展覧会などへ行くと、必ず二三人はこの連中が、
傲然《ごうぜん》と俗衆を睥睨《へいげい》している。だからこの上明瞭な田中君の肖像....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
ではございません。」内蔵助は、不承不承《ふしょうぶしょう》に答えた。
その人に
傲《たかぶ》らない態度が、伝右衛門にとっては、物足りないと同時に、一層の奥床しさ....
「路上」より 著者:芥川竜之介
ぶったなり、ちょいと顋《あご》でこの挨拶に答えながら、妙に脂下《やにさが》った、
傲岸《ごうがん》な調子で、
「今朝《けさ》郁文堂《いくぶんどう》で野村さんに会っ....
「西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
も、私が見たのでなければ、信じられません。」
「見たのでなければ?」
老紳士は
傲然《ごうぜん》とした調子で、本間さんの語《ことば》を繰返した。そうして徐《おも....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
すぐに草の上から飛び起きた彼は、さすがに間の悪そうな顔をしながら、それでもわざと
傲然《ごうぜん》と、女たちの顔を睨《にら》めまわした。鳩はその間に羽根を引き引き....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
《そうちょう》だった。それが二人の支那人を見ると、馬の歩みを緩《ゆる》めながら、
傲然《ごうぜん》と彼に声をかけた。
「露探《ろたん》か? 露探だろう。おれにも、....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
位のことの為に自殺するのは彼の自尊心には痛手だった。彼はピストルを手にしたまま、
傲然《ごうぜん》とこう独《ひと》り語《ごと》を言った。――「ナポレオンでも蚤《の....
「二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
私以外にほとんど一人も知っているものはございません。この例は、優《ゆう》に閣下の
傲慢《ごうまん》なる世界観を破壊するに足りましょう。……
× ....
「飯田蛇笏」より 著者:芥川竜之介
青年は何処かの句会に蛇笏を見かけたと云う話をした。同時に「蛇笏と云うやつはいやに
傲慢な男です」とも云った。僕は悪口を云われた蛇笏に甚だ頼もしい感じを抱いた。それ....
「恒藤恭氏」より 著者:芥川竜之介
したり。聞説す、かのガリヴァアの著者は未だ論理学には熟せざるも、議論は難からずと
傲語せしと。思うにスヰフトも親友中には、必恒藤恭の如き、辛辣なる論客を有せしなる....