傲る[語句情報] »
傲る
「傲る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
傲るの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
強いものに勝つ場合もある。顕微鏡下に辛うじて見得る一|細菌が、神の子だイヤ神だと
傲る人間を容易に殺して了うではないか。畢竟宇宙は大円。生命は共通。強い者も弱い。....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
。良三はまだ残の金を持っていたので、迎えに来た男を随えて東上するのに、駅々で人に
傲ること貴公子の如くであった。この時肥後国熊本の城主細川越中守|斉護の四子|寛五....
「甲賀三郎氏に答う」より 著者:夢野久作
まわるであろうところの最も新しい芸術の萌芽でなければならぬ。あらゆる虚栄と虚飾に
傲る功利道徳と科学文化の荘儼……燦爛として眼を眩ます科学文化の外観を掻き破って、....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
線して桁を外れた変態生活に横流した。椿岳の生活の理想は俗世間に凱歌を挙げて豪奢に
傲る乎、でなければ俗世間に拗ねて愚弄する乎、二つの路のドッチかより外なかった。 ....
「知々夫紀行」より 著者:幸田露伴
の翠色深きが中に、明日明後日はこの身の行き徘徊りて、この心の欲しきまま林谷に嘯き
傲るべしと思えば、楽しさに足もおのずから軽く挙るごとくおぼゆ。牛頭山前よりは共に....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
ふくらませて、
推思の努力で大地の髄を掻き撈り、
六日の神業を自分の胸に体験し、
傲る力を感じつつ、何やら知らぬ物を味い、
時としてはまた溢れる愛を万物に及ぼし、....
「三国志」より 著者:吉川英治
し頃、朝夕に、彼の心を見て、およそその人がらを知っている。彼は、仁侠の気に富み、
傲る者には強く、弱き下の人々にはよく憐れむ。義のために身を捨て、ふかく恩を忘れず....