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「傷者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

傷者の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
疑惑」より 著者:芥川竜之介
わり》紡績会社破壊の図、第三師団兵士|屍体発掘《したいはっくつ》の図、愛知病院負傷者救護の図――そう云う凄惨な画は次から次と、あの呪わしい当時の記憶の中へ私を引....
地球発狂事件」より 著者:海野十三
を通す道をあけた。厚い外套を着て、就中包帯だらけの人物が、その中に交っていた。負傷者らしい。上陸してすぐ病院に入るのであろう。その包帯をした男は、ドレゴの前まで....
人造人間殺害事件」より 著者:海野十三
又他の同志でもなく、全く知らない中国人の顔だった。 「夫人にお願いがあります。重傷者ができましたから、この車を鳥渡《ちょっと》拝借《はいしゃく》したい」と中国人....
深夜の市長」より 著者:海野十三
ればならなかった。待合紅高砂の玄関を出た途端に、あの不意打ちの狙撃事件が起り、重傷者を出すやら、病院まで付き添ってゆくやらで自分一人になる自由を持たなかった。こ....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
た光景が展開しているのだった。 どこで、やられて来たものか、呻き苦しんでいる負傷者が、ガードの下に、十五六人も寝かされていた。 「ヒューッ」どこからともなく、....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
場らしく、二十発の爆弾と焼夷弾一発が命中した。建物十七、八棟が倒壊、死者二百名、傷者三百名ということだった。 次の被害顕著なるところは荏原区であったが、これは....
地球盗難」より 著者:海野十三
った。 大隅は落胆した。折角聞けると思ったことが、今や余命いくばくもないこの重傷者の唇から聞けないと分ると、彼は掌中の珠を奪われたように、残念に感じたのだった....
春の槍から帰って」より 著者:板倉勝宣
かえるがいい。他の山でもカンジキは携帯せねばならぬと思う。スキーが破損した時、負傷者のある時に必要である。スキーの靴でカンジキをつけると、ぬけ易いが、大して困難....
戦話」より 著者:岩野泡鳴
にはほんまの勇気やろ――を出して後方にさがった。独立家屋のあたりには、衛生隊が死傷者を収容する様子は見えなんだ。進んだ時も夢中であったんやが、さがる時も一生懸命....
英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
ばらと数人の者が駆けこんで来た。何か長いものを持ちこんで来たと思ったら、それは負傷者だった。 「胸だ、胸だ。シャツを裂け」 「こっちへ寄せろ。電灯の方へ……」 ....
火薬船」より 著者:海野十三
港こそ、悲惨の極であった。沈没艦船三十九隻、焼失家屋五百八十余戸、死者三千人、負傷者は数しれず、硝子の破片で眼がみえなくなった者が、三百余人と伝えられる。 平....
空襲警報」より 著者:海野十三
の戦闘には、支障なき程度でございます」 「軍隊以外の死傷は」 「死者約七十名、重傷者約二百名、生死不明者約千名であります。この原因はおもに混乱によるもので、大部....
怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
許に同居していたので、草根木皮の調合に一通り心得が有るところから、籠城中は主に負傷者の手当に廻っていた。 それが秀頼公初め真田幸村等の薩摩落という風説を信じて....
仲々死なぬ彼奴」より 著者:海野十三
ぶ人声のあるのに気付いて、胆をつぶした。よくみると、それは無惨にも片足を失った重傷者が、救いを求めているのであった。それを皆が寄って、ようやく下へ降ろして見て再....
感応」より 著者:岩村透
ので、私もその時に、この足をやられて遂に仆れたのだが、何しろ戦争が激しいので、負傷者などを、構ったりなどしていられないから、仆れた者は、それなりにして、全軍は前....