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働き盛り
「働き盛り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
働き盛りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
昔を思い出したことがありました。その安政二年はわたくしが三十三の年で、云わば男の
働き盛りでしたから、この一件が耳にはいると、さあ大変だというので、すぐに活動を始....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ったそうだね。私もたった今、御代官所の宮坂さんから詳しいことを聞いて来たんだが、
働き盛りの若けえのが五人も一度にいぶされちゃあ堪まらねえ。刈り入れを眼のまえにひ....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
を出すとか、家から出さないまでも類焼の災難にあうとか、持ち船が沈んでしまうとか、
働き盛りの兄上が死病に取りつかれるとか、鰊の群来がすっかりはずれるとか、ワク船が....
「紅黄録」より 著者:伊藤左千夫
予はけっしていやな心持ちはせぬけれど、両親もずいぶん達者なほうだったし、姉夫婦は
働き盛りで予らの家におったころには、この大きな家もどよむばかりであったのだ。それ....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
僕は父のように甘い虫の好い考えは持っていませんが……然し知識慾や感情の発達盛り、
働き盛りの僕達の歳として、そう学校にばかりへばりついて行ってても仕方がありません....
「姉川合戦」より 著者:菊池寛
本を率いて正面に陣した。 本多忠勝、榊原康政共に年二十三歳であったから、血気の
働き盛りなわけであった。 朝倉方は、黒坂備中守、小林|瑞周軒、魚住|左衛門尉を....
「厳島合戦」より 著者:菊池寛
と、武力との当然の成果と云って宜い位である。元就は分別盛りであるし、元春、隆景は
働き盛りである。晴賢はうまうまとひっかけられて猛撃を喰い、忽ちノックダウンされた....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
帯を、きょろきょろと※していたのがあって――お百姓に、船頭殿は稼ぎ時、土方人足も
働き盛り、日脚の八ツさがりをその体は、いずれ界隈の怠惰ものと見たばかり。小次郎法....
「火の扉」より 著者:岸田国士
線があうと、向うから笑いかけ、照れたふうで「おう」とか、「やあ」とか言う。みな、
働き盛りの若者だ。おまけに、数里の道を山越しで出かけて来たものもある。 「えらく....
「馬妖記」より 著者:岡本綺堂
貰い娘のおらちという今年十六の小娘と、女ばかりの三人暮らしであったが、そのなかで
働き盛りのお福は海馬に踏み殺されて、老人と小娘ばかりが残ったのである。幸いにおも....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
というためなそうだ。 この本に入れてあるのは五十歳位の時の写真で、ファラデーの
働き盛りの時代のものである。その少し後に、チンダル教授の書いたのには、「ファラデ....
「役者の一生」より 著者:折口信夫
よるのだが……。 明治十二年七月の夏芝居に、五代目菊五郎の弟の坂東家橘――これも
働き盛りに死んで、芸は大したことはなかったが、気分のいい役者であったらしい――そ....
「坑鬼」より 著者:大阪圭吉
た」 四 立山坑の菊池技師というのは、まだ四十に手の届かぬ
働き盛りの若さで、東大工学部出身の秀才であったが、その癖蒼くなって机に噛りついて....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
りこういう点が人をひいたのではないかと察せられた。 かれは不幸にして四十八歳の
働き盛りで死んだが、もし今日までの寿命を保っていたら、どういうことを画策したかわ....
「あほう鳥の鳴く日」より 著者:小川未明
、もっといろいろのことを知ったり、見たいと思います。」と、当時の若者は、もういい
働き盛りになっていて、こう答えました。 「おたがいに、この世の中から、美しい、喜....