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僑居
「僑居〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
僑居の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
して、一散に去った時、叙述は移る。最前宗近家の門を出た第二の車はすでに孤堂先生の
僑居《きょうきょ》に在《あ》って、応分の使命をつくしつつある。 孤堂先生は熱が....
「太虚司法伝」より 著者:田中貢太郎
馮大異は上蔡の東門にある自分の
僑居から近村へ往っていた。ちょうど元の順帝の至元丁丑の年のことで、恐ろしい兵乱が....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
月ばかり経った。
明治四十年の一月である。ある日田舎の人が二人青山高樹町の彼が
僑居に音ずれた。一人は石山氏、今一人は同教会執事角田新五郎氏であった。彼は牧師に....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
際《てぎわ》で見聞く呆《あき》れざるはなかった。 さて、予帰朝後この田辺の地に
僑居《きょうきょ》し、毎度高橋入道討ち死にの話を面白く語った。その頃大阪堀江に写....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
見が始めてその生態に接したのは、初度に鎌倉に移ってからのことである。 雪の下の
僑居の筋向いに挿花の師匠が住んでいて、古流では名人に数えられていた。その家の入口....
「十日の菊」より 著者:永井荷風
なすも、また何の妨《さまたげ》があろう。 二 まだ築地本願寺側の
僑居《きょうきょ》にあった時、わたしは大に奮励して長篇の小説に筆をつけたことがあ....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
れて、ありあまる光輝は千年もよみじを照らすであろう。) 帰路、牧野義雄氏をその
僑居に訪う。氏自筆のテムズ川の月夜の景を示されたるにこたえて、拙作を贈る。 君在....
「牡丹灯籠 牡丹灯記」より 著者:田中貢太郎
であると云った。女はまた父が歿くなって一家が離散したので、金蓮と二人で月湖の西に
僑居をしているものだとも云った。 女はその晩を初めとして、日が暮れると来て夜が....