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僧堂
「僧堂〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
僧堂の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「門」より 著者:夏目漱石
。宜道も宗助もその相伴《しょうばん》をした。この居士は顔が坊さんらしいので、時々
僧堂の衆に交って、村の御斎《おとき》などに出かける事があるとか云って宜道が笑って....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
から、とうとう腹膜炎で死んでしまった。死んだのは腹膜炎だが、腹膜炎になった原因は
僧堂で麦飯や万年漬《まんねんづけ》を食ったせいだから、つまるところは間接に独仙が....
「仇討三態」より 著者:菊池寛
、木々の下枝にからみながら、ほのかな紫の花房をゆたかに垂れている。 惟念にも、
僧堂の生活がようやく慣れてきた。乍入当時の座禅や作務の苦しさが今では夢のように淡....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
と、かなり人間離れのした受け渡しがあるのであります。 七 恵林寺《えりんじ》の
僧堂では、若い雲水たちが集って雑談に耽《ふけ》っておりました。彼等とても、真面目....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
ま見遁していたものだった。 あるとし、満洲から帰って海清寺に落ちついた甚斎は、
僧堂に自分の気に添わない雲水が二、三人いることに気がついた。 「あんなのは、一日....
「棲霞軒雑記」より 著者:上村松園
お茶人が松風の音を聞きながらせまい茶室に座しているのも、禅を行なう人がうす暗い
僧堂で無念無想の境に静座しているのも、画家が画室で端座しているのも、その到達する....
「芸術三昧即信仰」より 著者:上村松園
きり覚えませんが、日は四月の二十二日だった。しとしとと春雨の降る日、つとにおきて
僧堂に禅師を訪ねました。有り余るなやみを胸に抱いて禅師の教えを乞いに参じたところ....
「古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
の壁画を描いた画家は、恐らく仏の説いた戒律に束縛せられていなかったであろう。この
僧堂に住みこの礼拝堂で仏を礼讃した人々も、恐らく官能断離の要求を強く感じてはいな....
「宝永噴火」より 著者:岡本かの子
の道場に宿りを求め静に座禅工夫にいそしむのであった。 慧鶴も朋輩十二人と一緒に
僧堂に入って座禅に努めたが慧鶴はよい便宜とばかりに熱心に掟通り行い澄したが、外の....