儀仗[語句情報] »
儀仗
「儀仗〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
儀仗の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「趣味の遺伝」より 著者:夏目漱石
れて過去の紀念のごとく華《はな》やかなる群衆の中に点じ出されていた。将軍を迎えた
儀仗兵《ぎじょうへい》の馬が万歳の声に驚ろいて前足を高くあげて人込の中にそれよう....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
もしこの時、綴織の下った長管喇叭の音が起って筒長太鼓が打ち鳴らされ、静蹕を報ずる
儀仗官の声が聴かれたなら、ちょうどそれが、十八世紀ヴュルッテムベルクかケルンテン....
「応仁の乱」より 著者:菊池寛
くや直ちに兵を率いて禁中に入り、主上を奉迎して幕府に行幸を願った。倉卒の際とて、
儀仗を整える暇もなく、車駕幕府に入らんとした。所が近士の侍の間にもめ事があって、....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
んことを欲し、みだりに供奉の乗車と誤認し、投進せしに、御の車駕に触る。右は衝突|
儀仗の条をもって論じ、情を酌量して五等を減じ、懲役五十日のところ、過誤につき贖罪....
「安重根」より 著者:谷譲次
者、露支顕官、各国新聞記者団、写真班、ボウイ、日本人警部、日露支出迎人、露支両国
儀仗兵、軍楽隊、露国憲兵、駅員。 (朝鮮人たちはルバシカ、背広、詰襟、朝鮮服、蒙....
「戦雲を駆る女怪」より 著者:牧逸馬
ころ。 手ぐすね引いて構えている。 政府総出の出迎え。エジプト国旗。軍楽隊、
儀仗《ぎじょう》兵。大警戒。写真班――非公式の旅行なのに、ベルリン停車場へ着いて....
「道標」より 著者:宮本百合子
っているマヤコフスキーの背広服の姿が見えた。棺の頭の左右に、赤軍の兵士が一人ずつ
儀仗の姿勢で侍立している。若い詩人らしい人が三人ばかりいる。マヤコフスキー夫人か....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
せてみると、もうお客はこれで終っている。きょうの御儀に日本綿布の外衣をそろえた、
儀仗兵も休ませなくてはならない。さあ、腹も減ったし、羊も焼けている。胡椒飯を腹さ....
「源氏物語」より 著者:紫式部
い人をのぞくことができなかった。河原《かわら》の左大臣の例で童形《どうぎょう》の
儀仗《ぎじょう》の人を源氏は賜わっているのである。それらは美しく装うていて、髪は....
「弓道中祖伝」より 著者:国枝史郎
品」 「うむ、しからば塗籠籐は?」 「すなわち士卒の使う物」 「蒔絵弓は?」 「
儀仗に用い」 「白木糸裏は?」 「軍陣に使用す」 「天晴れ!」と女の清らかな声が....
「墓地展望亭」より 著者:久生十蘭
の紋章を金糸で刺繍した美々しい陣羽織《レ・タバール》組。……槍の穂先をきらめかす
儀仗の小隊。それから、いよいよ戴冠式のお馬車がやってくる。六頭の白馬に輓かせた金....
「三国志」より 著者:吉川英治
なおあきたらず、太政太師と称していたが、近頃は自ら尚父とも号していた。 天子の
儀仗さえ、尚父の出入の耀かしさには、見劣りがされた。 弟の董旻に、御林軍の兵権....
「三国志」より 著者:吉川英治
っています。――ゆえに、都をかの地へお遷しあるように望みます。――すでに、遷都の
儀仗、御車も万端、準備はととのっておりますから」 「…………」 帝はうなずかれ....
「三国志」より 著者:吉川英治
し、甲鎧燦爛、龍爪の名馬にまたがって、閲兵していた。 虎衛軍五万、槍騎隊三千、
儀仗一千、戦車、石砲、弩弓手、鼓手、螺手、干戈隊、鉄弓隊など四団八列から鶴翼にひ....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
光景であり、またその祭の行列の一番後には、殿様から附けられた多くの槍持ち、今なら
儀仗兵に当るものが行くというので、それを見物に出て来たあばたの少年少女の姿が、一....