億万[語句情報] » 億万

「億万〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

億万の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
ような……いわばね、一緒になるべきはずなのに一緒になれなかった……その人たちが幾億万と海の底に集まっていて、銘々死にかけたような低い音で、おーい、おーいと呼び立....
後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
りしかというに、私は実業教育を受けたものであったから、もちろん金を遺したかった、億万の富を日本に遺して、日本を救ってやりたいという考えをもっておりました。自分に....
星あかり」より 著者:泉鏡花
、重々しゅう、飜ると、ひたひたと押寄せるが如くに来る。これは、一秒に砂一|粒、幾億万年の後には、この大陸を浸し尽そうとする処の水で、いまも、瞬間の後も、咄嗟のさ....
碧蹄館の戦」より 著者:菊池寛
の国書の中には、「一超直ちに明国へ入り、吾朝の風俗を四百余州に易え、帝都の政化を億万|欺年に施すは方寸の中に在り」と書いて居る。朝鮮は宜しく先導の役目を尽すべし....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
たいどこから来るのであろう? それはどこから来るのではない。洞窟内に住んでいる幾億万匹とも計り知られぬ、夜光虫の発する光なのである。 驚きに打たれた若侍は、し....
火星探険」より 著者:海野十三
いる。しかしその人たちの説き得た自然科学の謎は、まだほんのわずかだ。これから先何億万年かかっても、その全部はとき切れないだろう。そのように自然科学の奥は深いのだ....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
だおからだが、下界から見る月の中から、この世へ下りる間には、雲が倒に百千万千、一億万丈の滝となって、ただどうどうと底知れぬ下界の霄へ落ちている。あの、その上を、....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
俺を放て……そして、大塩沙漠へやり、覗き穴を探させろ……そうすりゃ、セルカークは億万長者になれる。いや、億どころか、百兆、千兆。いずれは、英蘭銀行がお前の紙幣で....
雪の女王」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
ぶるふるえだしたものですから、ついに悪魔どもの手から、地の上へおちて、何千万、何億万、というのではたりない、たいへんな数に、こまかくくだけて、とんでしまいました....
ルネ・クレール私見」より 著者:伊丹万作
とえば「ル・ミリオン」である。「幽霊西へ行く」である。 「自由を我等に」「最後の億万長者」のほうを上位に置く人々は、彼の本質を知らぬ人であり、その諷刺を買いかぶ....
太陽系統の滅亡」より 著者:木村小舟
、あらゆる材料を搬入して、立所に出来て仕舞った、また同盟会議所のごときは、優に一億万人を収容するに足るべき大殿堂であるが、ここには各国から簡派したる、各階級の議....
平家蟹」より 著者:岡本綺堂
月 いや、まいりますまい。わたくしは御仏に仕えまする者。仏道と魔道とは相さること億万里、お前様のそばへは参られませぬ。 玉虫 それ程わらわがおそろしいか。 雨月....
迷信解」より 著者:井上円了
に夢の感通ありしは極めて希有のことにて、人の夢の数と死亡の数とに比較するときは、億万の中にわずかに一度もあるかないかくらいのことにすぎぬ。されば、精神の感通とい....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
十四万四千四百四十四円四十四銭 空中散布石炭代(一貫一円として) このほか、幾億万円の損害は人体の浪費、美に対する鑑賞力の減退によって持来らされているのであり....
心霊の抱く金塊」より 著者:大倉燁子
だ。 「金塊はたしかにあった。この眼で見てきたのだから間違いはない、価格はまず五億万円ほどだ」 と云って、口を真一文字にきゅッと結び、皆を見廻した。隣席にいた....