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儔
「儔〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
儔の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
も直さず、世道の標準たるべき神聖の職にある人が、みずからその志操を忘却して乞盗に
儔《たぐ》うるものなり。平田篤胤が世上の俗神職の多くを謗《そし》りて、源順朝臣が....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
は及びませぬ。今川をお頼みなさいまし」 当時今川義元と云えば駿遠参の大管領で匹
儔のない武将であったが、信虎の一女を貰っていたので晴信にとっては姉婿に当たり日頃....
「闘争」より 著者:小酒井不木
尾博士はイギリス、フランス派を受ついで居た。もとより晩年には二人とも、外国にも匹
儔を見ないほどのユニックな学者となって居て、毛利先生は、先生の所謂「脳質学派」を....
「青蛙神」より 著者:田中貢太郎
ら、一人の老婆が女郎をつれて出てきた。それは年の比が十六七で、その麗わしいことは
儔のない麗しさであった。叟はそれに指をさして言った。 「この児は十|娘だ、自分か....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ら読むともなしに読み出してみると、
「既にして夜行太《やぎやうた》等は、お夏が
儔《たぐひ》多からぬ美女たるをもて、ふかく歓び、まづその素生《すじやう》をたづぬ....
「細木香以」より 著者:森鴎外
王町の書肆伊三郎である。そして香以は晩年をこの夫婦の家に送った。 伊三郎の女を
儔と云った。
儔は芥川氏に適いた。龍之介さんは
儔の生んだ子である。龍之介さんの著し....
「東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
時代だとする。足利時代はその太平|恬熈《てんき》の点において、むろん徳川時代に匹
儔《ひっちゅう》し得べきものではないが、しかしはたして藤原時代よりも秩序がはなは....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
す。お殿様には先祖代々、お船手頭でございまして、その方面の智識にかけては、他に匹
儔がございませぬ筈、つきましては赤格子九郎右衛門が、乗り廻したところの海賊船の、....
「魔都」より 著者:久生十蘭
ら、酷薄非人情、鬼畜の如くに目されて来たこの真名古も畢竟一個の人間であったという
儔《たぐ》いない発見によることなのであります。
私はこれからのびのびと余生を送り....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
ただに馬琴の最大作であるのみならず、日本にあっては量においても質においても他に比
儔するもののない最大傑作であるは動かすべからざる定説である。京伝・馬琴と便宜上並....
「天狗外伝 斬られの仙太」より 著者:三好十郎
、エイッ! 秀為富士嶽。巍々聳千秋。注為大瀛水。洋々環八洲。発為万朶桜。衆芳難与
儔。凝為百錬鉄。鋭利可断※。蓋臣皆熊羆。武夫尽好仇。神州誰君臨。万古仰天皇。皇風....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
く咄した。また紅葉の人生観照や性格描写を凡近浅薄と貶しながらもその文章を古今に匹
儔なき名文であると激賞して常に反覆細読していた。最も驚くべきは『新声』とか何々文....
「古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
に出たカリダアサの戯曲は、ヘレニズムよりルネッサンスに至るまでの欧州に全然その匹
儔を見ないほどの傑作だと言われているが、自然と人間とを超越しようと企てるインド風....
「斬られの仙太」より 著者:三好十郎
、エイッ! 秀為富士嶽。巍々聳千秋。注為大瀛水。洋々環八州。発為万朶桜。衆芳難与
儔。凝為百錬鉄。鋭利可断※。蓋臣皆熊罷。武夫尽好仇。神州誰君臨。万古仰天皇。皇風....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
の間には、是ほど手際よくまた物静かに、効果を挙げていたものは絶無である。他国に比
儔がない故に文学の定義に合わぬなどと言ってはいけない。むしろ文学の考え方をこそこ....