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儕
「儕〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
儕の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
の特許を受けた当座は比較的彼の一生でも明るい時代には違いなかった。しかしそこにも
儕輩《さいはい》の嫉妬や彼の利益を失うまいとする彼自身の焦燥の念は絶えず彼を苦し....
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
ければ其の顛末《もとすえ》を洩さずに能《よ》く知る人はありやなしやと思うがまゝ我
儕《おのれ》が日ごろおぼえたるかの八橋《やつはし》の蜘手《くもで》なす速記法ちょ....
「黒猫」より 著者:佐々木直次郎
》の王の名。 (2)旧約全書創世記第一章第二十六―二十七節、「神いい給いけるは我
儕《われら》に象《かたど》りて我
儕の像《かたち》のごとく我
儕人を造り……と、神そ....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
。 外交官にしては直情径行に過ぎ、議論の多い規矩男の父の春日越後は、自然上司や
儕輩たちに好かれなかった。駐在の勤務国としてはあまり国際関係に重要でない国々へば....
「武装せる市街」より 著者:黒島伝治
彼は、それを確実に突きとめて、今夜中に電報を送ろうと思った。それが出来れば彼は、
儕輩を出し抜ける。それからもう一ツ、言葉も、服装も、趣味も、支那人と寸分違わない....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
出世をせよと教える。そうしてその為には少しでも前へ出なければいけないので、時には
儕輩を排斥する位の事はしなければならない。前の人が斃れゝばそれが幸いで、その死屍....
「風流仏」より 著者:幸田露伴
籠せられしは、耆婆も匕を投た癩病、接吻の唇ポロリと落しに愛想尽してならんなど疑う
儕輩なるべし、あゝら尊し、尊し、銀の猫捨た所が西行なりと喜んで誉むる輩是も却て雪....
「文士としての兆民先生」より 著者:幸徳秋水
鮮美清麗の新物たらしめ、下無終に延きて其以後の物有ること無からしむること是れ豈我
儕日本人民の至頂に非ずや。其至頂を成就せんと欲せば如何。皇室と内閣と別物たらしむ....
「天守物語」より 著者:泉鏡花
きなさいまし。 図書 (急きつつ)お情余る、お言葉ながら、活きようとて、討手の奴
儕、決して活かしておきません。早くお手に掛け下さいまし。貴女に生命を取らるれば、....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
磨幾星霜、千葉道場の四天王たる、庄司弁吉、海保半平、井上八郎、塚田幸平、これらの
儕輩にぬきんでて、実に今では一人武者であった。すなわち上泉伊勢守における、塚原小....
「春昼後刻」より 著者:泉鏡花
に曲げているのである。 前を通ろうとして、我にもあらず立淀んだ。散策子は、下衆
儕と賭物して、鬼が出る宇治橋の夕暮を、唯一騎、東へ打たする思がした。 かく近づ....
「三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
。沼南は当時の政界の新人の領袖として名声|藉甚し、キリスト教界の名士としてもまた
儕輩に推されていたゆえ、主としてキリスト教側から起された目覚めた女の運動には沼南....
「活人形」より 著者:泉鏡花
せ置きては、我が職務の恥辱なり。いで夏の日の眠気覚しに、泰助が片膚脱ぎて、悪人|
儕の毒手の裡より、下枝|姉妹を救うて取らせむ。証拠を探り得ての上ならでは、渠等を....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
の生れた、その愛である。京都の中にいて、水の漏れるような隙を鵜の目でさがしつつ、
儕輩を押し仆して官位の競望に憂き身をやつした中流公家の心労からは、生れ出ることの....
「春水と三馬」より 著者:桑木厳翼
を請求すると、父親一心は貧窮なのを口実に立帰る。そこで 巧案忙然てあの親仁めは
儕が上をゆく奴ぢや大方あの豆板も喰せ物であらうと包紙の封を切て見て扨こそ鉛ぢや ....