優勝劣敗[語句情報] » 優勝劣敗

「優勝劣敗〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

優勝劣敗の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
猿蟹合戦」より 著者:芥川竜之介
けいそつ》とから猿に利益を占められたのを忌々《いまいま》しがっただけではないか?優勝劣敗の世の中にこう云う私憤を洩《も》らすとすれば、愚者にあらずんば狂者である....
街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
親知らずが東京中に拡がって、とても女子供や老人と構ってはいられない。生存競争とか優勝劣敗とか、適者生存とかいう学問上の言葉を、一番手っ取り早く説明するのは電車の....
近時政論考」より 著者:陸羯南
標準となすところに係る、しかしてこの三種族の間に法律上の階級を固くせざるは、実に優勝劣敗の天則に任じて個人的発達を自由にするゆえんなり。個人的自由に反対して世人....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
鎌首をたてゝ逃げて行く。竹ぎれを取って戻ると、玉蜀黍の畑に見えなくなった了うた。優勝劣敗は天理である。弱肉強食は自然である。宇宙は生命のとりやりである。然し強い....
近世快人伝」より 著者:夢野久作
するところの、虚無思想、唯物思想の機構の中に、血も涙も無い無良心な、獣性丸出しの優勝劣敗哲学と、功利道徳の行き止まり状態を発見したに違いない。そうして王政維新後....
父杉山茂丸を語る」より 著者:夢野久作
学文明、白人の外交信条とする無良心の功利道徳が作る惨烈なる生存競争、血も涙も無い優勝劣敗掴み取りのタダ中に現在の日本が飛込むのは孩子が猛獣の檻の中にヨチヨチと歩....
妾の半生涯」より 著者:福田英子
するの状態なりといえども、腹中《ふくちゅう》各※《おのおの》針を蓄《たくわ》え、優勝劣敗、弱肉強食、日々に鷙強《しきょう》の欲を逞《たくま》しうし、頻《しき》り....
自警録」より 著者:新渡戸稲造
げき》をする者もある。して彼らの理由を訊《ただ》せば、人間が世の中にいる以上は、優勝劣敗《ゆうしょうれっぱい》の原則にしたがい競争するを要するがゆえ、かくすると....
デモクラシーの要素」より 著者:新渡戸稲造
心が彼らの心理的状態であることを述べてあったが、そうありそうに想われる。いわゆる優勝劣敗の行わるる境遇に於ては優も劣も互に恐れ合い、また疑い合い、辛うじてその存....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
哀そうなんでしょうなア」と、油鍋の中の音と一しょにつぶやいた。現代の市井に生きて優勝劣敗の烈しさを軒並みに朝夕見ている人々にも、何か思いのつながるものがあるので....
特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
を受けついで、優れたものが生存し、祖先の短所を受けついで、劣った者が滅んで行く。優勝劣敗が断え間なく行われて、段々民族が進歩発達し、以て今日に至ったのであります....
特殊部落の言語」より 著者:喜田貞吉
た江戸の様に諸国人の多く入り込む所には、自然と一種の合の子言葉が出来る。自然淘汰優勝劣敗の原則がここにも行われて、適者優者が生存して、ここに江戸言葉というものが....
融和促進」より 著者:喜田貞吉
それでは求められません。なんとなれば、数において非常に違ったものの対立は、いつか優勝劣敗の破綻を来たす虞れがあるからです。真の水平運動とは、すべての差別を撤廃せ....