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「優美〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

優美の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
八 「また種彦《たねひこ》の何か新版物が、出るそうでございますな。いずれ優美第一の、哀れっぽいものでございましょう。あの仁《じん》の書くものは、種彦でな....
神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
吼《たけ》り立った悪魔さえも、今夜は朧《おぼろ》げな光の加減か、妙にふだんよりは優美に見えた。それはまた事によると、祭壇の前に捧げられた、水々《みずみず》しい薔....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
西に沈み」と言う代りに「地球は何度何分|廻転《かいてん》し」と言うのは必しも常に優美ではあるまい。 支那 蛍の幼虫は蝸牛《かたつむり》を食う時に全然....
野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
清げなる、藤色の半襟《はんえり》や花染の襷《たすき》や、それらが悉《ことごと》く優美に眼にとまった。そうなると恐ろしいもので、物を云うにも思い切った言《こと》は....
婦系図」より 著者:泉鏡花
の先生の娘を見たんだな。」 「ああ、しかも首席よ。出来るんだね。そうして見た処、優美で、品が良くって、愛嬌がある。沢山ない、滅多にないんだ。高級三百顔色なし。照....
山と雪の日記」より 著者:板倉勝宣
のひらき 下りきりて崖を仰げば 日にてらされし ボーゲンの跡優美なるそのカーブ わが胸は跳る 直滑降 足をそろえて身体をのばせば ス....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
の上衣を襲ね、白のへこ帯を前で結んでだらりと垂れた様子と言ったら飛びつきたいほど優美でした。頭髪は項の辺で切って背後に下げ、足には分厚の草履を突かっけ、すべてが....
人魚のひいさま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
やくそのひとをみたいものだと、気にかかっていましたが、いまみて、いかにも人がらの優美なのに、かんしんしずにはいられませんでした。はだはうつくしく透きとおるようで....
幸福な家庭」より 著者:井上紅梅
から極めて平等な、十分に自由な条約を訂結している。それに高等な教育と、高尚にして優美な……しかし日本の留学生はもう流行らない。――そんなら仮りに西洋の留学生とし....
「汐くみ」の画に就いて」より 著者:上村松園
うことだけは申されるだろうと思います。 「汐くみ」は舞踊でございまして、なかなか優美なものです。蜑女の所作を美化したものですが、こういう画はどちらかと言いますと....
作画について」より 著者:上村松園
仕舞の中でも序の舞はごく静かで上品な気分のするものでありますから、そこをねらって優美なうちにも毅然として犯しがたい女性の気品を描いたつもりです。 序の舞は、ひ....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
かな金色の衣をつけ、豊穣な実りを思わせるのだった。森は渋い茶色と黄色につつまれ、優美な木々は霜にうたれて、ちらほらと輝かしいオレンジ色や、紫色や、また真紅にそま....
画筆に生きる五十年」より 著者:上村松園
嬢の舞い姿を描きたいものと思って描き上げたものでございます。仕舞のもつ、古典的で優美で端然とした心持を表わしたいと思ったのでございます。そこで嫁を、京都で一番品....
三枚続」より 著者:泉鏡花
しゅうはなく、かえって百人一首中なる大宮人の生したそれのように、見る者をして古代優美の感を起さしむる、ただしちと四角な顔で、唇は厚く、鼻は扁い、とばかりでは甚だ....
四十年前」より 著者:内田魯庵
あったから、身文教の首班に座するや先ず根本的に改造を企てたのは女子教育であった。優美よりは快活、柔順よりは才発、家事よりは社交、手芸よりは学術というが女に対する....