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儺
「儺〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
儺の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
人をも襲うて、自ら嗅覚を誘る心地、どこやらに長閑な趣はあるものだ。 その夜の追
儺に、太宰府天満宮の神事を移して、亀戸天神に催さるる赤鬼青鬼退治の古式、江戸ッ児....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
由を引かれた。『琅邪代酔編』巻二に、後漢の時、季冬に臘《ろう》に先だつ一日大いに
儺《おにやらい》す、これを逐疫という、云々、方相氏は黄金の四目あり、熊皮を蒙《か....
「源氏物語」より 著者:紫式部
幾つも源氏が与えてあったのを、それらを座敷じゅうに並べて遊んでいるのである。 「
儺追《なやら》いをするといって犬君《いぬき》がこれをこわしましたから、私よくして....
「源氏物語」より 著者:紫式部
どなく涙を流した。 今年が終わることを心細く思召す院であったから、若宮が、 「
儺追いをするのに、何を投げさせたらいちばん高い音がするだろう」 などと言って、....
「最古日本の女性生活の根柢」より 著者:折口信夫
堀川夜討」の際の静御前と一つには見られない、やはり女軍の将であったらしい。調伊企
儺の妻|大葉子も神憑りする女として、部将として従軍して、俘になったものと考えられ....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
れだけの思い出しかない。 名文といったが、鴎外の名文にもいろいろある。先ず『追
儺』である。羅馬の古俗がどうのこうのといってあるが、実は文界の魔障を追い払う意味....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
物は日本書紀にチョッピリと記事があって、仁徳天皇六十五年の条に、 「ヒダの国に宿
儺(スクナ。以後カナで書きます)という者があって、躰は一ツ、顔が二ツたがいに後向....
「ばけものばなし」より 著者:岸田劉生
としての鬼と、悪気災難、病気等をシンボライズする一種の悪鬼等があるようである。追
儺の豆に追われる弱い奴はこの終りの奴で、大江山の鬼などはなかなか豆位で、追っぱら....
「孔子」より 著者:和辻哲郎
する心づかいとしては、 郷人の飲酒するとき、杖者(老人)出づれば斯ち出づ。郷人の
儺するときは、朝服して※階に立つ。 などと記されている。孔子は郷人とともに酒を飲....
「穀神としての牛に関する民俗」より 著者:中山太郎
の問題であるが、これもこの以上は言わぬこととした。 土牛を立て寒気を送る信仰と追
儺 我国でも牛を大地の象徴とし、これを穀神として崇拝した例は段々と存しているが....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
獄でお迎えなさらねばならぬが」 「……ぜひもない」 「朝におわせば、大晦日には追
儺の式、元日には清涼東階の四方拝のおん儀、節会、大饗など、さまざまな行事やら百官....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
る。それから直ちに土の餅を聯想したのは、今でも型ばかりは残っている尾張の国府宮の
儺追祭が、この連中には殊によく知られていたからであった。或る一人に土の餅を負わせ....