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元子
「元子〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
元子の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「かのように」より 著者:森鴎外
ね。コム・シィだね。自然科学はどうだ。物質と云うものでからが存在はしない。物質が
元子から組み立てられていると云う。その
元子も存在はしない。しかし物質があって、元....
「善の研究」より 著者:西田幾多郎
者の働きおることを認めねばならぬ。或学者は真に単純であって独立せる要素、たとえば
元子論者の
元子の如き者が根本的実在であると考えている、しかし此の如き要素は説明の....
「わが町」より 著者:織田作之助
たいな笑いをこぼした。 君枝はますます訳がわからなかったが、帰り途、朋輩の春井
元子の口からきいて、はじめて、主任が自分に大西質店へ行けと言った意味などが腑に落....
「桶狭間合戦」より 著者:菊池寛
元、いよいよ全軍出発の命を下した。前軍は十日に既に発したが、一日おいた十二日、義
元子|氏真を留守として自ら府中(今の静岡)を立った。総勢二万五千、四万と号してい....
「ルクレチウスと科学」より 著者:寺田寅彦
元前九八―五四)が、暗室にさし入る日光の中に舞踊する微塵の混乱状態を例示して物質
元子(1)の無秩序運動を説明したという記事に逢着して驚嘆の念に打たれたことがあっ....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
。そこにはこの二者を統一する第三者が無ければならない。たとえば物理学者の仮定する
元子が実在するためには、それが作用する他の
元子が存在しなければならぬのみならず、....
「里芋の芽と不動の目」より 著者:森鴎外
の積りで遣っている。液体になっても別に驚きゃあしねえ。なるならなるで遣っている。
元子は切ったり毀したりは出来ねえ。Atom は atemnein で切れねえんだ....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
んというウチですか」 「羽黒公爵家。私の会いたいお方は、公爵家の御曹子英高氏夫人
元子さま。もとは浅馬伯爵家の令嬢で、女学校では私の上級生、私を妹のように可愛がっ....
「裏切り」より 著者:坂口安吾
ぼくが阿久津に働いていたので、日野が出入りするようになりました。彼が
元子爵の息子だというのは本当です。 しかし奴めを斜陽族と云うのはとんでもないこ....
「朱絃舎浜子」より 著者:長谷川時雨
といわれ、出来がよかったので嬉しかった。 彼女は、近年は殆《ほとん》ど、高橋|
元子《もとこ》(藤間勘素娥《ふじまかんそが》)の舞踊|茂登女会《もとめかい》に出....
「五色蟹」より 著者:岡本綺堂
多はとなりの女連れの身許や姓名などをだんだんに聞き出した。かれらは古屋為子、鮎沢
元子、臼井柳子、児島亀江という東京の某女学校の生徒で、暑中休暇を利用してこの温泉....
「暗黒星」より 著者:黒岩涙香
点した。 太陽が外面の皮殻を衝き破られたのだから、中に欝積しているエネルギーの原
元子が爆発して、殆ど光線の速力にも比すべき力を以て飛散するのである。今や太陽統制....
「『偶像再興』序言」より 著者:和辻哲郎
とを説いて彼を反駁する。彼は全能の造物主を恐れないのかときく。哲学者はこの世界が
元子の離合集散に過ぎないこと、現世の享楽の前には何の恐るべきものもないことなどを....