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「元性〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

元性の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
、すべてこの二元的可能性を基礎とする緊張にほかならない。いわゆる「上品」はこの二元性の欠乏を示している。そうしてこの二元的可能性は媚態の原本的存在規定であって、....
映画の世界像」より 著者:寺田寅彦
自由に通り抜けさせることができるのである。 映画における空間の特異性はこの二次元性だけではない。これに劣らず重要なことは、その空間の尺度がある度までは自由に変....
ヒューマニズムへの道」より 著者:宮本百合子
かの問題を持っていることを第二として、人間というものの捕え方に於て、先刻触れた二元性に陥っている傾向が見られる。かつて他の面で活動をしていた人々が、人間の「胸の....
イデオロギーの論理学」より 著者:戸坂潤
論を立場へ還元として、吾々は恰も「問題」の概念を注意するのである。 * 事物の還元性と優越性とは別である。凡ての人間は国民に還元なる意味に於ける勝義の第一の出発....
現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
でのユークリッド性は、零曲率と無限性(二つを合わせて平面性と呼ぼう)の他に、三次元性をも含む。カントの直観空間は三次元に限定されているが、それがどうしてn次元の....
世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
という一個の事実を考えて見ようともしない。それだけではなく、困ることには、この二元性に対する無知と無視とに身をおくことに、何等かの程度のヴァニティーをさえ感じて....
辞典」より 著者:戸坂潤
)相対的なものに過ぎないという。世界乃至宇宙も、亦、絶対性を有たず即ち唯一性(一元性)を有たず、多元的な宇宙として相対化されねばならぬという。之は云うまでもなく....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
って。何故でしょう。いろいろ考えたらトルストイの作品では、彼の人生観そのものの二元性分裂が映っていて、感性的なものと思想的なものが分裂していて、レーウィンにしろ....
物理的空間の成立まで」より 著者:戸坂潤
けることは出来ないのであるか。メディクスは平面性に就いてと同じく茲でも空間の三次元性は経験の必然的制約として演繹されるものではなく単に事実上そうあるに過ぎないの....
範疇としての空間に就いて」より 著者:戸坂潤
ならない*。終。 * 空間の直観はその色々な内容規定を持つ筈である。例えば三次元性、直観性、連続性、等質性、等方性など。併しこの問題は割合独立に取り扱うことが....
性格としての空間」より 著者:戸坂潤
うのは一切の認識内容は判断されたものとして特徴づけられ得るのである。之を判断の還元性と呼ぼう。処でこの性質によれば実在は実在と判断されたものとしてしかあり得ない....
空間概念の分析」より 著者:戸坂潤
得るかと。その人を横たえれば質問は撤回されるであろう。 * あるカント学徒は三次元性と空間=延長とを切り離すことによって、又シェリングは演繹によって、延長の三次....
生きている空間」より 著者:中井正一
り入り、その切断を充たさんとするとも考えられるのである。かく考える時、画布の二次元性は決して、物理的二次元性ではない。新たに構成されはじめる芸術的な生きた二次元....
芸術の人間学的考察」より 著者:中井正一
オスカー・ベッカーが「直観的空間のアプリオリ的構造」なる論文において、空間の次元性を純粋人間的物理学の上に構成した。かかる試みは芸術にとっては、まことに貴重で....
二つの文学論」より 著者:平林初之輔
考えている。 また同じ書物の中のエミール・ゾラを評した章の中に、「詩的創造の二元性」に関する議論がある。そしてその中で「闘争者のみであるような詩人は正にそのゆ....