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元日
「元日〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
元日の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
彼はときどきに涙ぐまれるほど寂しいことがあった。治六のことが思い出されたりした。
元日から七草まで流連《いつづけ》をして、八日の午《ひる》頃に初めて馬喰町の宿へ帰....
「野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
内に学校へ帰ってしまいたかったけれど、そうもならないでようやくこらえて、年を越し
元日一日置いて二日の日には朝早く学校へ立ってしまった。 今度は陸路市川へ出て、....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
ある。 「昔、うちの隣にいた××××(この名前は覚えていない)という人はちょうど
元日のしらしら明けの空を白い鳳凰がたった一羽、中洲の方へ飛んで行くのを見たことが....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
、東京帝大の経済学部へ入学して目下勉強のところ。同君の父君は元海軍大将、元外相、
元日鉄会長の豊田貞治郎氏である。 ◯きょうの「朝日新聞」の報道に、中国の映画俳優....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
知していたのだった。 とにかく僕はすぐにも上京することを許された。そして自分で
元日の朝早く出発することにきめた。 が、この
元日には俥屋が行こうと言わないので....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
が残っていた。 新年の賑わいは昼間だけのことで、日が暮れると寂しくなる。露店も
元日以後は一軒も出ない。商店も早く戸を閉める。年始帰りの酔っ払いがふらふら迷い歩....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
た。御承知でもございましょうが、この年の十一月に暦が変りまして、十二月三日が正月
元日となったのでございます。いえ、どうも年をとりますとお話がくどくなってなりませ....
「伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
思うような、尊い川もござりまする、女の曳きます俥もござります、ちょうど明日は旧の
元日。初日の出、」 いいかけて急に膝を。 「おお、そういえば旦那様、お宿はどう....
「故郷」より 著者:井上紅梅
老屋がすでに公売され、家を明け渡す期限が本年一ぱいになっていたから、ぜひとも正月
元日前に行かなければならない。それが今度の帰省の全部の目的であった。住み慣れた老....
「座右第一品」より 著者:上村松園
博物館 博物館は私にとりまして何より大切な勉強場でございました。 一年の計は
元日にあり、ということですから今年は一つ
元日から勉強してやりましょう、というよう....
「瓜の涙」より 著者:泉鏡花
礼した。 「……御飯が食べられますように、……」 父が存生の頃は、毎年、正月の
元日には雪の中を草鞋穿でそこに詣ずるのに供をした。参詣が果てると雑煮を祝って、す....
「迷信解」より 著者:井上円了
てその日を授けられんことを請う』といえば、見宣曰く、『年中にて灸すまじき日は正月
元日と、灸すまじき所は目玉なり。その他、別に凶日、禁所あるを覚えず』と答えたり」....
「十番雑記」より 著者:岡本綺堂
は大きい紅梅がある。家主の話によると、非常に美事な花をつけるということであるが、
元日までには恐らく咲くまい。(大正十二年十二月二十日) 二 箙の梅 狸....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
み。 ヤソ誕生日すなわちクリスマスは、西洋諸国の大祝日なり。なお、わが国の正月
元日のごとし。当日は戸ごとに常葉木をかけ、室内の花瓶、燭台にいたるまでその小枝を....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
う。) 二十八日、晴れ。午後驟雨あり、晩に雷鳴を聞く。終日、船中餅つきをなす。
元日の近づけるによる。当夜、ハワイ島の灯台を望む。 二十九日、晴れ。早暁よりハ....