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元旦
「元旦〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
元旦の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
いので、睡気《ねむけ》がさしそうでなりません。」
内蔵助は微笑した。この正月の
元旦に、富森助右衛門《とみのもりすけえもん》が、三杯の屠蘇《とそ》に酔って、「今....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
武家に首はめでたいと云ったそうですが……」 「ふるい云い伝えに、元禄十四年の正月
元旦、永代橋ぎわの大河内という屋敷の玄関に女の生首を置いて行った者がある。屋敷じ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
云いはやしていると、その埋め合わせというのか、あくる年の文久二年の春には、正月の
元旦から大雪がふり出して、三ガ日の間ふり通した結果は、八百八町を真っ白に埋めてし....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
(二) 序 禿筆をふるいて降伏日記を書きつづけん 昭和二十一年
元旦 海野十三 一月一日 ◯快晴也好新年。 されど記録になき乏しき食膳の新春....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
今はまだ十二年の末であるから、新しい十三年がどんな年で現われてくるか判らない。
元旦も晴か雨か、風か雪か、それすらもまだ判らない位であるから、今から何も云うこと....
「鬼」より 著者:織田作之助
いたが、だんだん聴いてみて、私は驚いた。 二 彼は大晦日の晩から
元旦の朝へかけて徹夜で仕事をしなかった年は、ここ数年来一度もないという。それほど....
「縮図帖」より 著者:上村松園
図をしては、よく書生や女中さんたちをびっくりさせたものである。 京都の博物館へ
元旦の朝から乗り込んで一日中縮図していて係員を驚かせたりしたこともなつかしい。 ....
「電報」より 著者:織田作之助
電報 織田作之助 私は気の早い男であるから、昭和二十年
元旦の夢をはや先日見た。田舎道を乗合馬車が行くのを一台の自動車が追い駈けて行く、....
「十番雑記」より 著者:岡本綺堂
今はまだ十二年の末であるから、新しい十三年がどんな年で現れてくるか判らない。
元旦も晴か雨か、風か雪か、それすらもまだ判らない位であるから、今から何にもいうこ....
「正月の思い出」より 著者:岡本綺堂
が霜の白い夜で、お濠の雁や鴨も寒そうに鳴いていた。 さて困ったのは、一夜明けた
元旦である。近所の人はすでに知っているが、他の人々は何にも知らないので、早朝から....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
並のお世辞上手な利口者なら町内の交際ぐらいは格別|辛くも思わないはずだが、毎年の
元旦に町名主の玄関で叩頭をして御慶を陳べるのを何よりも辛がっていた、負け嫌いの意....
「西航日録」より 著者:井上円了
の地にある高等商業学校の同窓会に出席す。 明治三十六年一月一日、間島氏の宅にて
元旦の雑煮を食す。よって狂歌を詠む。 正月にそなへる餅も喰ふ餅もみな盆餅と呼ぶぞ....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
四マイルに及ぶ。船中にて除夕を送るは今回をはじめとす。 明治四十五年一月一日(
元旦)、晴れ。朝、船中に新年拝賀式あり。船長の発声にて両陛下の万歳を三唱しおわり....
「俗臭」より 著者:織田作之助
女給や。お父さんに酌せエよ。」 権右衛門は泪を流さんばかりに上機嫌だ。今年から
元旦には訪問客に酒を出すことになり、「まあ、一つやっとくなはれ」と朝から客の相手....
「今年の抱負」より 著者:大倉燁子
元旦の朝はその一年というものが非常に長いように思われる。三百六十五日あるのだから....