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元気
「元気〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
元気の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
ぜい》の細銀杏《ほそいちょう》が、止め桶を前に控えながら、濡れ手拭を肩へかけて、
元気よく笑っている。これは風呂から出て、ちょうど上がり湯を使おうとしたところらし....
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
春寒《はるさむ》が襟元まで押寄せたような心もちがして、「成程《なるほど》」と云う
元気さえ起らなかった。
部屋の中には、ただ、ランプの油を吸い上げる音がした。そ....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
を眺めたまま、息もつかずに上の容子へ気をくばって居りました。が、平太夫は今までの
元気に引き換えて、容易に口を開きません。その間の長さと申しましたら、橋の下の私の....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
の離れるのが嬉しかったので、『よかろう。釣なら僕は外交より自信がある。』と、急に
元気よく答えますと、三浦も始めて微笑しながら、『外交よりか、じゃ僕は――そうさな....
「彼」より 著者:芥川竜之介
ま》風《かぜ》の通る二階だった。彼はベッドに腰かけたまま、不相変《あいかわらず》
元気に笑いなどした。が、文芸や社会科学のことはほとんど一言《ひとこと》も話さなか....
「彼 第二」より 著者:芥川竜之介
東京人の僕には妙に気《き》の毒《どく》な言葉だった。しかし彼はいつの間《ま》にか
元気らしい顔色《かおいろ》に返り、彼の絶えず愛読している日本文学の話などをし出し....
「蜃気楼」より 著者:芥川竜之介
つき、三人一列になって歩いて行った。僕等は妻の常談《じょうだん》を機会に前よりも
元気に話し出した。
僕はO君にゆうべの夢を話した。それは或文化住宅の前にトラッ....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
》の少い、沈んだ顔色《かおいろ》をしているのだった。が、兵は皆思いのほか、平生の
元気を失わなかった。それは一つには日本魂《やまとだましい》の力、二つには酒の力だ....
「出帆」より 著者:芥川竜之介
かったので、僕はもう帰ったのかと思っていた。ところが、先生、僕をつかまえると、大
元気《だいげんき》で、ここへ来るといつでも旅がしたくなるとか、己《おれ》も来年か....
「秋山図」より 著者:芥川竜之介
?」
「これは癡翁《ちおう》第一の名作でしょう。――この雲煙の濃淡をご覧なさい。
元気|淋漓《りんり》じゃありませんか。林木なぞの設色《せっしょく》も、まさに天造....
「近藤浩一路氏」より 著者:芥川竜之介
勇があったのに違いない。が、最近君に会った時、君は神経衰弱も癒ったとか云って、甚
元気らしい顔をしていた。健康も恢復したのには違いないが、その間に君の名声が大いに....
「初雪」より 著者:秋田滋
自分の身にはどんなことが起きるのであろう? 起きて来そうなことは無い。自分の心を
元気づけてくれるような期待とか希望、そんなものが何か自分にもあるだろうか? そん....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
大発見が続いて出たのは、実に驚くの外はない。そのためもあろうが、ファラデーは幾分
元気が衰えて来たように見えた。それゆえ以前ほどの勢いは無くなったが、それでもまだ....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
上衣とズボンを着て、青い靴下に、大きな靴をはき、仰山な白鑞の締め金をつけていた。
元気はいいが、もう萎びてしまった彼らの女房たちは、ひだのついた帽子をかぶり、胴の....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
、秋になると、岩名や山魚が沢山に泳いでいました。村の人たちは、みんな楽しそうに、
元気で働いていました。 伊作、多助、太郎右衛門の三人は、ある秋の末に、いつもの....