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元祖
「元祖〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
元祖の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「野呂松人形」より 著者:芥川竜之介
《あくば》なんぞと云うのもあるそうだ。もっとも中で有名なのは、青頭でね。これは、
元祖から、今の宗家へ伝来したのだと云うが……」
生憎《あいにく》、その内に、僕....
「デンマルク国の話」より 著者:内村鑑三
の彫刻術に一新紀元を劃《かく》し、アンデルセンを出して近世お伽話《とぎばなし》の
元祖たらしめ、キェルケゴールを出して無教会主義のキリスト教を世界に唱《とな》えし....
「無名作家の日記」より 著者:菊池寛
、北欧の専売にように思っているから、困りますよ。なんといっても、芝居はフランスが
元祖で、イプセンなども、やはり作劇術の点においては、明らかにフランス劇の影響を受....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
く、これにはもっと高級な抽象能力が必要であったものと見える(注)。こういう考えの
元祖はインドの哲学者たちであったらしく、それがブラーマ(すなわち、精霊)の伝説中....
「地軸作戦」より 著者:海野十三
ぞ御迷惑なこととは思うが、北米合衆国全土は美しき雪原と氷山とに化してしまい、凍結
元祖屋さんだけに有終の美をなしたと、枢軸国側から拍手喝采を送られることになろうも....
「縷紅新草」より 著者:泉鏡花
―― お米の横顔さえ、※たけて、 「柘榴寺、ね、おじさん、あすこの寺内に、初代
元祖、友禅の墓がありましょう。一頃は訪う人どころか、苔の下に土も枯れ、水も涸いて....
「大阪発見」より 著者:織田作之助
「昔も今も効能で売れる七福ひえぐすり」の本舗があり、裏門筋には黒焼屋が二軒ある。
元祖本家黒焼屋の津田黒焼舗と一切黒焼屋の高津黒焼惣本家鳥屋市兵衛本舗の二軒が隣合....
「備前天一坊」より 著者:江見水蔭
乗込んだ浪人の一組があった。この方が落胤騒動としては先口で、云って見れば天一坊の
元祖に当る訳。 大名の内幕は随分ダラケたもので、侍女下婢に馴染んでは幾人も子を....
「かたき討雑感」より 著者:岡本綺堂
て記録にあらわれたる始めとしているようであるが、もしかの曾我兄弟を以てかたき討の
元祖とするならば、寧ろ工藤祐経を以てその
元祖としなければなるまい。工藤は親のかた....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
初め大官貴紳までが見物に来た。人気の盛んなのは今日の帝展どころでなかった。油画の
元祖の川上冬崖は有繋に名称を知っていて、片仮名で「ダイオラマ」と看板を書いてくれ....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
は『風雅集』自体につき、一方は四天王の一人であり、事実上室町時代における二条流の
元祖のようになった頓阿について触れて置きたいと思う。 一体自然に対する注意が特....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
生のあらゆる態度を、この作法の中に切り縮めて研究工夫するのである」。これが茶道の
元祖といわれる千利休の茶に対する態度でありました。さすがに一芸に達するほどの人の....
「エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
他の賤職の者らと共に一括してエタとなり、しかも吉祥院の南の小島部落が、そのエタの
元祖だとして認めらるるに至ったのではあるまいかと思われる。 「雍州府志」にはまた....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
出され、お客はお休み代として二十銭を盆に置く仕組みになっている。いまの連込み宿の
元祖みたいなものだが、顔を見られることもなく、なかなかいいものだった。 お雪は....
「早稲田神楽坂」より 著者:加能作次郎
に最近白十字堂という純粋のいい喫茶店が出来ている。それから神楽坂における喫茶店の
元祖としてパウリスタ風の安いコーヒーを飲ませる毘沙門前の山本のあることを忘れては....