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「元締め〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

元締めの前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ざとにらんでおったが、春先ゃやっぱり眼《がん》も狂うとみえらあ。しごきぬすっとの元締めさんは、ちゃちな青造さんだよ。やっこを押えりゃいいんだ。ぽかんとしていねえ....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
山のねずみ取り、定斎屋《じょうさいや》、孫太郎虫、みんなあいつがひと手で売り子の元締めをやってるんだ。野郎を洗えばぞうさなくネタはあがるぞ。おきのどくだが、今度....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
事になっている。 今はそうでもないが、今から十年前となると、何と云っても官学の元締めの帝大の卒業生などは鼻息の荒いもので、何とかして出世しようと思う。一つには....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
本来なら、この方面には岩倉公の出馬を見るべきところであるが、なにしろ公は新政府の元締めとも言うべき位置にあって、自身に京都を離れかねる事情にあるところから、岩倉....
丹下左膳」より 著者:林不忘
で、 「おぬしも知っておるであろう。あの愚楽老人ナ、彼は、全国に散らばるお庭番の元締めじゃから、ふと思いついて、愚楽老人にこのチョビ安なる者の親の探索を頼んだの....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
宿の嘉助ほどの当り者はまずねえのう、うまくやりおるのう」 もう一人が、 「一手元締めは大きいからのう、嘉助が運勢にゃかなわねえのう……なにも、嘉助が運勢という....
最古日本の女性生活の根柢」より 著者:折口信夫
であった。その下に三十三君というて、神事関係の女性がある。それは地方地方の神職の元締めのような位置にいる者であった。その下に当るのろ(祝女)という、地方の神事官....
街はふるさと」より 著者:坂口安吾
い」 「なるほどね。わかった。君こそは、全世界の、全人類の、検視人かね。戸籍の総元締めというわけかい」 「エンマ様の出店らしいわね」 「跫音の答えて曰く、か」 ....
娘煙術師」より 著者:国枝史郎
し、大いに盛るところから、それ地代などが騰貴して、縄張りなどの争いも起こる。と、元締めというようなものが、自然とできて世話をやいたり、頭をはねたりカスリを取った....
明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
化映画、宣伝映画などを作っている会社につとめていた。ここは海外への映画宣伝工作の元締めだから海外の映画もここに集まる。しょっ中試写をやって関係者がそれをみていた....
巷説享保図絵」より 著者:林不忘
うと、当然そのお高という女のものでなければならない。実際また、いまこの和泉屋の総元締めをしている人が、珍しく堅い男で、柘植の裔《あと》が妙なぐあいに消えうせた形....
増上寺物語」より 著者:佐藤垢石
の学寮を創設し、また関東地方一帯の戸籍の総録所も置いた。これは、いまの戸籍役場の元締めで、つまり司法省の事務まで取り扱わせたのであった。 そして、総本山智恩院....
釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
「いやさ。」と藤吉は微笑した。 「旦那の喪《ね》え後は、いわばお前さんがこの家の元締め、で、お前さんだけあ、手を下ろす前に耳に入れておきてえんだが、繩付きどころ....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
の時代になったが、家隆は温和で、それに定家が俊成の後継者だったため、事実上歌界の元締めの形になってきて、多くの作法心得を書いた。それがあるので幸なことに彼の考え....