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「元金〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

元金の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
カインの末裔」より 著者:有島武郎
れは頑《がん》として動かなかった。ペテンにかけられた雑穀屋をはじめ諸商人は貸金の元金は愚か利子さえ出させる事が出来なかった。 (七) 「まだか」、....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
やるぜ。利子をどうの、両替賃をいくらつけろのと、はしたないことをいうんじゃねえ。元金だけでたくさんだからな。それだけありゃ、鈴文の店ののれんもまた染め直しができ....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ろ珍しく金満家になったもんですね」 「ねたを割りゃ、お奉行《ぶぎょう》さまのお手元金だよ。これまでのてがら金だといって、きのう五十両ばかりお中元にくだすったので....
栗の花の咲くころ」より 著者:佐左木俊郎
は髭《ひげ》を捻《ひね》りながら言った。 「そりゃあ承知です。半分でなくたって、元金に利子せえ添えて下さりゃあ、私あいつでも返しますよ。それなら相談するまでもあ....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
が、仮りに十一へ真正面に百|法抛り出して十一へ玉が落ちたとすれば百法の三十五倍と元金の百法と、つまり総計三千六百法――三百六十円――というものが転がり込む。賭け....
生あらば」より 著者:豊島与志雄
古谷の許で調えた。凡ては二ヶ月の期限だった。二ヶ月毎に彼は八分の手数料と高利とを元金に加えて書替をしていった。深い脱し得ない網の中に囚えられてゆくことに気附いた....
好意」より 著者:豊島与志雄
か変ですけれど、初めからそのつもりだったのですから、まあ御恩は御恩として、せめて元金だけなりと納めて頂けると、大変有難いんです。このままでは実際心苦しいんです。....
白い朝」より 著者:豊島与志雄
延滞がちな利息を、駒井菊子さんが使者になって、時折届けてるうちに、先方では次第に元金返済の督促まできびしくなり、一応、ゆっくり逢って話をつけようということになり....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
み月額三円五十銭というから、月に五十銭か、せいぜい一円の支払い能力しかなく、実に元金の返済だけでも六百五十年を要するのである。 幸平はこの七千八百五十円をわが....
一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
うところであるが、幸いにどこからか資金が得られたにしても、金には利子がつく。また元金も漸次返却せねばならない。ところが利子も払い元金も返してなお利益のある仕事と....
血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
「今度三が出たらどうなると思う」 「胴親が、四倍の、五百両を附けるまでよ」 「元金を加えて、六百二十五両になるってわけか」 「それじゃア、五百両胴は潰れるじゃ....
増上寺物語」より 著者:佐藤垢石
御年金之内今般酒井左衛門尉就公務要用預被申候処実証也返済之儀者来辰三月三十日限り元金百両に付銀六十皿之利息相加へ元利共急返納可被為候尤も御霊屋御用御大切之趣左衛....
荒蕪地」より 著者:犬田卯
応答に窮した。肩をもじもじさせてから何か言おうとしたが、下を向いてしまった。 「元金は?」と前村長は無遠慮にたたみかけた。 「その、元金というのは、あれ、なんで....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
うになって居る。 もし官吏官僧が政府への返金を滞ったからというて、前年の利子を元金に加えることもしなければ、たとい十年利子は払わぬからというて利に利を加えると....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
いているじゃねえか。 我帝の護衛等 この大切な場所で何をしている。 お手元金になぜ手を著ける。 はやとり なに。こっちは体を売物にして出たのだか....