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兄ちゃん
「兄ちゃん〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
兄ちゃんの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「律子と貞子」より 著者:太宰治
やってるんだってね、すごいねえ、貞子を忘れちゃったのね、堕落しているんじゃない?
兄ちゃん! こっちを向いて、顔を見せて! そうれ、ごらん、心にやましきものがある....
「土曜夫人」より 著者:織田作之助
る! 売れば一万五千円の新円のサツやけどな」 チマ子は吐き捨てるように言った。
兄ちゃん 一 頽廃の一夜が明けて、日曜日の朝が来た。 ただでさえ頽廃の町であ....
「放浪」より 著者:織田作之助
のでん公と比べものにならぬほど歯切れの良い土地者が暖簾をくぐると、どぎまぎした。
兄ちゃんは上方だねといわれると、え、そうでんねと揉手をし、串の勘定も間違い勝ちだ....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
。「しかし一体貴下という仁は昼間は何処で何うして暮しているんです」 「およしよ。
兄ちゃん!」突然横合からお照が口を出した。虎御前は祝い酒を聞こし召しているらしく....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
こえてきた。ヒョックリ真ンまるい顔を出したのは中学生の素六だった。 「お父様も、
兄ちゃんも、あっちへ来て下さいって、御膳ができたからサ」 「そうか、じゃお父様、....
「未来の地下戦車長」より 著者:海野十三
後で一番とし下の弟の二郎の声がした。 「二郎、だまっておいでよ」 「いやだい。
兄ちゃん、いくよ。お面《めん》!」 ぽかりと、一郎の頭に、新聞紙をまいてつくっ....
「怪塔王」より 著者:海野十三
ました。そしてお迎えの自動車にのって、何時間もかかって病院に急ぎました。 「ああ
兄ちゃん」 とミチ子が病室へかけこむなり、一彦の枕元にかけつければ、一彦は思い....
「人造人間エフ氏」より 著者:海野十三
て博士が、僕たちにぜひ見に来いといって、さっき電話をかけてくださったんです」 「
兄ちゃん、もうよしてかえりましょうよ」 小学校の四年生の妹のマリ子はあまり受付....
「大空魔艦」より 著者:海野十三
からかけて、窓下に立ったのは清君ではなくて、その妹のユリ子だった。 「丁ちゃん。
兄ちゃんは、きょう怪我をしたから、配達ができないのよ」 「えっ、
兄ちゃんが怪我を....
「電気鳩」より 著者:海野十三
、あやしい鳩のためにおこったとは、だれも気がつきません。 電気鳩 「ねえ、
兄ちゃん。どっかのお家の鳩が、うちの鳩とあそびたいって、それでおりてきたのよ、ね....
「馬」より 著者:佐左木俊郎
その眼を馬の顔に押し当てるのだった。 「汝等あ、馬を大切にしなくちゃなんねえぞ。
兄ちゃんの身代わり金で買ったのだから、馬だって、
兄ちゃんと同じことだぞ。
兄ちゃん....
「米」より 著者:犬田卯
れでは炊くべ。碌な米だねえけんど、外米よりはまさか旨かっぺから。」 そのとき「
兄ちゃんが来てらア」と叫んでおちえとヨシ子が往還の方から飛びこんで来た。 「ほら....
「夜光虫」より 著者:織田作之助
て来る。 「ああ、ええ香がしよる」 三郎はちいさな鼻をピクピクさせて、 「――
兄ちゃん、ハナヤのカツレツ美味かったなア」 「うん、オムレツも美味かったぜ」 ....
「曲亭馬琴」より 著者:邦枝完二
》を肩にして父の後に従い、弟はまたその後について、白扇を年玉に配って歩いた。 「
兄ちゃん。おいらアお腹《なか》が痛いから、もういやだ」 十軒ばかり歩いた頃、こ....
「放浪」より 著者:織田作之助
のでん公と比べものにならぬほど歯切れの良い土地者が暖簾をくゞると、どぎまぎした。
兄ちゃんは上方だねといわれると、え、そうでねんと揉手をし、串の勘定も間違い勝ちだ....