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兄姉
「兄姉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
兄姉の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ろまん灯籠」より 著者:太宰治
その時も、末弟は、僕にやらせて下さい僕に、と先陣を志願した。まいどの事ではあり、
兄姉たちは笑ってゆるした。このたびは、としのはじめの物語でもあり、大事をとって、....
「鮨」より 著者:岡本かの子
れた。永い憂鬱と退屈あそびのなかから大学も出、職も得た。 家は全く潰れ、父母や
兄姉も前後して死んだ。息子自身は頭が好くて、何処へ行っても相当に用いられたが、何....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
ル 魂魄此土ニ止リテ七生報国ヲ誓フモノナリ 一、時期急迫ノ為メ、親族知己友人諸
兄姉ニ訣別スル余裕無カリシヲ遺憾ニ思フ、乞フ恕セヨ 一、御近所ノ皆々様、御挨拶モ....
「画の悲み」より 著者:国木田独歩
の製作物の展覧会が開かれた。その出品は重に習字、図画、女子は仕立物等で、生徒の父
兄姉妹は朝からぞろぞろと押かける。取りどりの評判。製作物を出した生徒は気が気でな....
「第四次元の男」より 著者:海野十三
だから。この辺で、読むのをよすのが、お身のためであろうぞ。 さて、残りの読者諸
兄姉よ、卿等は、よくぞこの行まで、平然とお残りくだすった。読者中の読者とは、実に....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
と、ひどく愛想がよかったが、でも今宵誘おうとするのでもなかった。父母の会話を外に
兄姉達は、喰べるのに忙しい。殊に小太郎の健啖ぶりは、痛快と云うよりも、親の眼から....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
た午後の種々の集まりに出席するのであったが、ここでは年長者は父母の如く、あるいは
兄姉の如く、若き者は弟妹の如くで、じつに和気|靄々たるものがあった。私は宮崎湖處....
「朱欒の花のさく頃」より 著者:杉田久女
怖ろしかった相である。だが十七年もすみついてすべてに豊富な桃源の様なさつまで私の
兄姉達は皆鹿児島風にそだてあげられた。私は長姉の死後三年目に生れたので父母が大変....
「おみな」より 著者:坂口安吾
泣きだした女が一人あったな。腹違いの姉だった。親孝行は当らないが、この人は、私の
兄姉の中で私の悲しさのたった一人の理解者だったが。…… さて、こんな風な母と私....
「地上」より 著者:島田清次郎
のことを想うごとに柔しいお里の生涯に感謝せずにはいられなかった。 お光が彼女の
兄姉やお里に関する最初の記憶は妙に一生忘られない暗示に充ちたものであった。冷たい....
「勧善懲悪」より 著者:織田作之助
られたが、新助はある時何思ったか、丹造に、祖先の満右衛門のことを語ってきかせた。
兄姉の誰もがまだ知らなかったこの話を、とくにえらんで末子の自分に語ってくれた父の....
「山吹」より 著者:泉鏡花
たので、その上の我がままは出来ない義理になりました。それでも、まだ我がままで――
兄姉たちや、親類が、確な商人、もの堅い勤人と、見立ててくれました縁談を断って、唯....
「城」より 著者:カフカフランツ
わ。だって、妹はお昼から病気で、ここの長椅子に寝ていたんですもの。妹はわたしたち
兄姉のことを気にはかけないけれど、私たちはまるで妹がいちばんの年上でもあるかのよ....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
へ嫁いだ後はその家の舅、姑に従順に仕うることはもちろん、夫には最も親切になお夫の
兄姉等にもよく仕え、夫の弟妹などは家の弟妹のごとく可愛がりその上|婢僕は自分の子....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
まで使っていた言葉が、子供のときからの仕つけによって無批判に用いていたところの、
兄姉や教師や先輩やの言葉に過ぎなかったことに気附き、これまではそれらの言葉にはめ....