兄嫁[語句情報] » 兄嫁

「兄嫁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

兄嫁の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
HUMAN LOST」より 著者:太宰治
ねかえって来ただけのことです。 よき師よ。 よき兄よ。 よき友よ。 よき兄嫁よ。 姉よ。 妻よ。 医師よ。 亡父も照覧。 「うちへかえりたいので....
鳥辺山心中」より 著者:岡本綺堂
前も若いお侍、一夜の附合いで登り詰める心中者《しんじゅうもの》がないとも限らぬ。兄嫁のわたしが意見じゃ。一座になって面白う遊ばんせ」 「ええ、つべこべとさえずる....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、奉行所の許可をうけて、その月の二十一日に江戸を出発することになったので、お粂は兄嫁を花見に誘い出すどころではなかった。却って自分が神田三河町の兄の家へ見送りに....
蘇生」より 著者:田中貢太郎
が急に吹き起ったので、船はすぐ秦郵へ往った。王は女の死体を負うて家に帰った。兄も兄嫁も訳を聞いて驚いたが、正面からそれに反対しなかった。 三日すると女は果して....
二人いるとき」より 著者:宮本百合子
たをして多喜子はちょっと居住まいをなおした。関係から云っても、同級であった桃子の兄嫁のところへ、ただ洋裁の仕事先として多喜子は来ているのであった。 仮縫いの方....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
兄夫婦と同居していた。ある冬の夜に、兄は所用あって外出し、今夜は戻らないという。兄嫁は賢しい女であるので、夫の出たあとで徐四に言った。 「今夜は北風が寒いから、....
離婚について」より 著者:宮本百合子
こういうことは、日本の「家」の義理にしばられる女のやりかたではない。少くとも兄嫁が家にのこっているとき、次弟の妻が自由に行動するというようなことは普通にはあ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
)おれが面《かお》さえ見ると叱言《こごと》を言いおる故、おれも困って、しまいには兄嫁に話して知恵を借りたが、兄嫁も気の毒に思って、親父へ話してくれたが、そこであ....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
小倉に立寄った。鶴見はここで久しぶりに往年の少女と遇うことになった。 この家の兄嫁というのはきさくな性分で、食事のおり、「これが東京でお世話になっていたときに....
次郎物語」より 著者:下村湖人
の間に、よりよりその話があるのをきいており、彼自身でも、何かのひょうしに、将来の兄嫁に今のようなぞんざいな口のききかたをしてもいいのか知らん、などと考えたりする....
火の扉」より 著者:岸田国士
すもの」 それはその通りであつた。彼女がかたづくと間もなく、一人の兄は病死し、兄嫁が実家へ帰つてしまうと、独り者の父は、えたいの知れぬ女をどこからか連れ込んで....
新西遊記」より 著者:久生十蘭
せることができない。長男がまず嫁をもらい、そのうちに弟が年頃になると、母の仲人で兄嫁と夫婦になる。つぎの弟がまたこれと夫婦関係を結ぶというふうに、兄弟で一人の細....
眼鏡」より 著者:織田作之助
に見えるのかしら? と、道子は思って、悲観した。 一月ばかり経って、すっかり兄嫁に馴染んだ頃、道子は、 「お姉様は、なぜ御婚礼の晩あんなに悲しそうにしていら....