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兄弟分
「兄弟分〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
兄弟分の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
のに、こうなっちゃあ思いが達《とど》かねえと愚痴をこぼした。藤吉はそれを聞いて、
兄弟分のよしみに、おれが名代《みょうだい》を勤めてやろうと云うので、こいつが金蔵....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
から評判のよくねえ野郎だ。おれも二、三度逢ったことがあるから、神田三河町の徳次の
兄弟分だと云やあ、まさか逃げも隠れもしめえ。もし逃げるようならば、いよいよ怪しい....
「渾沌未分」より 著者:岡本かの子
とぐっと癪に触った。しばらく黙っていたが、跳ね返す警句を思いつく気力もなく、 「
兄弟分でもなんでもない、全く一つのものだ」 と低い声音に渾身の力を籠めて言った....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
と思うが、どうだな」 「よろしい」と、陳も承知しました。 その以来、陳と鬼とは
兄弟分の交際を結ぶことになりました。何か吉凶のことがあれば、鬼がまず知らせてくれ....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
たわけである。これだけの夥しい缶詰を押収してしまえば、その中にきっと問題の缶詰の
兄弟分も交っていることであろう、そしてお手伝いお末が、有力なる殺人容疑者としてフ....
「千早館の迷路」より 著者:海野十三
これは……） 帆村には、すぐにこの妙な物品の正体が分らなかった。このプロペラの
兄弟分のようなものは、その細長い棚の中にじっとひそんでいて、動き出す様子はなかっ....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
の、ぴこぴこ動いてばかり。……あれ、誰か客人だと思ったら――私の顔だ――道理で、
兄弟分だと頼母しかったに……宙に流れる川はなし――七夕様でもないものが、銀河には....
「犬神娘」より 著者:国枝史郎
そうともよ、見遁がせねえなあ」 「そいつを愚図愚図しているようなら、目明し文吉の
兄弟分、三条の藤兵衛とはいわせませんぜ」 「うるせえヤイ！」と藤兵衛という男は、....
「二人町奴」より 著者:国枝史郎
富田家清六の意気地のない養子、弥左衛門といってほんの三下だが、親分は藩隨院長兵衛
兄弟分には唐犬権兵衛、放駒四郎兵衛、夢の市郎兵衛、そんな手合もございます。お預け....
「血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
のように思われた。 薪左衛門の記憶は徐々に返って来た。自分が有賀又兵衛と宣り、
兄弟分の来栖勘兵衛と一緒に、浪人組の頭として、多勢の無頼の浪人を率い、関東一帯を....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
と云いがかり、理不尽にも討ち取ろうといたします。拙者は一人相手は二人、日頃の誼み
兄弟分の情、何卒お助太刀下されい」 卑怯にも黒白を逆に云い做らし、主水兄妹を討....
「死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
房の十手に捕縄を預った御用聞きで、是れが二足の草鞋を穿いていた。飯岡の助五郎とは
兄弟分で有った。 その火渡り甚右衛門が病死しても、後家のお鉄が男まさりで、まる....
「註文帳」より 著者:泉鏡花
喰い酔って、千鳥足で帰って来たとて、桟橋を踏外そうという風かい。溝店のお祖師様と
兄弟分だ、少い内から泥濘へ踏込んだ験のない己だ、と、手前太平楽を並べる癖に。 ....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
た雪を引かけた蒲団の気で、大胡坐。……（運八が銀の鶏……ではあれども、職人｜頭は
兄弟分、……まず出来た。この形。）と雪を、あの一塊……鳥冠を捻り、頸を据え、翼を....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
わしている流行児である。恋に間隔は無いとは云え、此方は宿無の乞食も同様で、山※の
兄弟分とも云うべき身の上では、余りに間隔が有り過ぎて、到底お話にも相談にもなる訳....