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「兇変〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

兇変の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
山崎合戦」より 著者:菊池寛
兵が光秀の予期よりも早く淀川を圧して攻め上って来たのも故あるかなである。本能寺の兇変が、天正十年六月二日で、山崎合戦は同じく十三日である。秀吉の用軍の神速知るべ....
高島異誌」より 著者:国枝史郎
せられるな。迂濶にそんな事為ようものなら、それこそ悪神の怒りに触れて、どのような兇変を受けようも知れぬ。お止めなされい! お止めなされい!」 すると松太郎はカ....
二重心臓」より 著者:夢野久作
れてしまったらしい。そのために財産の大部分を喪い四苦八苦の状態に陥ったまま今回の兇変に遭ったもので、兇行の原因等の一切も同時に秘密の奥に封殺された形になっている....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
雪ちゃんと知って、その急を救ったのではありません。忽《たちま》ち続いて起ったあの兇変のために、おたがいの見知り人などは飛んでしまいましたけれども、翌日になれば、....
四十八人目」より 著者:森田草平
活よりも、時代の精神に追われて死につく方が、彼らにとって快く思われたかは、主家の兇変の前に、すでに浪人していた不破数右衛門、千葉三郎兵衛、間新六の徒が、同じよう....
赤格子九郎右衛門」より 著者:国枝史郎
るではありませんか。三人ながら只一刀に脳天を割られているのでした。 この白昼の兇変は瞬間に江戸中に伝わりまして大変な評判になりました。その侍こそ怪いというので....
魔像」より 著者:林不忘
なすったのだが、どこへいらしったのだろう? ハテ、無いものをあると見たのかしら?兇変《きょうへん》があると、心が飛んで来て姿にあらわれるという。もしや……エエ縁....
赤坂城の謀略」より 著者:国枝史郎
東魚ヲ食ウ。其後海内一ニ帰スルコト三年。※猴ノ如キ者天下ヲ掠ムルコト三十余年。大兇変ジテ一元ニ帰ス」 それはこういう文字であった。 正成は沈思した。 思い....
三国志」より 著者:吉川英治
へ葬られてしまった。 曹操から迎えのため派遣されて付いていた使者の応劭は、この兇変に度を失って、わずかな従者と共に危難は脱したが、自分だけ助かったので後難をお....
」より 著者:吉川英治
う話題だった。大老殺害の記憶が消えないうちに、又、坂下門に、白昼、安藤|対馬守の兇変があった。次の年には、もう大和や上方は、戦だという、つきつめた噂が、江戸を暗....
遠野物語」より 著者:柳田国男
かば、この村|草分の長者なりしかども、一朝にして跡方もなくなりたり。 二〇 この兇変の前にはいろいろの前兆ありき。男ども苅置きたる秣を出すとて三ツ歯の鍬にて掻き....
黒田如水」より 著者:吉川英治
姓を秘して来ている飾磨の与次右衛門の娘であったのである。 姫路の主君、官兵衛の兇変につづき、その決死救出組の盟いが結ばれたのを知ると、老いたりといえ、与次右衛....
濞かみ浪人」より 著者:吉川英治
った。 『惜しい』 と、云った者が多かった。 けれどそれから六年後、内匠頭の兇変があって、浪士の盟約が密かに結ばれた頃、彼はどこからともなく、のっそりと現わ....