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兇賊
「兇賊〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
兇賊の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
ったのだった。 「三年ほど前、大胆不敵な強盗殺人を連発して天下のお尋ね者となった
兇賊痣蟹仙斎という男がありましたね。あの
兇賊は当時国外へ逃げだしたので捕縛を免れ....
「琥珀のパイプ」より 著者:甲賀三郎
疑で捕われ再び放された時に、その隠場所へ心配して見には行かないでしょうか。それが
兇賊の目的だったのです。岩見は何を隠していたのでしょう。それはあの有名な事件で紛....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
ている所がある。もし彼の自白する所が尽く真実であるとすると、実に彼は古今稀に見る
兇賊である。然しながら未だ軽々に之を断ずる事は出来ない。余程慎重なる審理を要する....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
の二人の広告主の一人は、博士を昏倒《こんとう》せしめ、お化け鞄を奪った姓名未詳の
兇賊《きょうぞく》であり、もう一人は例の目賀野であろうと考えていた。 だが帆村....
「奇賊は支払う」より 著者:海野十三
ているのだとある。 これに対して、探偵袋猫々は曰く、「烏啼天駆の如き傍若無人の
兇賊を現代に蔓らせておくことは、わが国百万の胎児を神経質にし、将来恐怖政治時代を....
「薬草取」より 著者:泉鏡花
た。 けれども、それから足が附いて、二俣の奥、戸室の麓、岩で城を築いた山寺に、
兇賊籠ると知れて、まだ邏卒といった時分、捕方が多人数、隠家を取巻いた時、表門の真....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
きつ》に現われたなんぞと噂《うわさ》には出たが、かいもく行方が知れなかった。その
兇賊が、今日という今日、網の目にひっかかったのだ。 というわけですから、盗賊も....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
を磔《はりつけ》にかけた槍であると言い伝えられている。こうして高坂甚内なる無類の
兇賊は一生を終ったけれど、その
兇賊が神に祀らるるに至った理由はほかにあるのです。....
「臨時急行列車の紛失」より 著者:新青年編輯局
男というのは、船客名簿にはエドゥアルド・ゴメズと記入されたが、この男こそは稀代の
兇賊として、また暴漢として中央|亜米利加を震駭させた危険人物だということも解って....
「株式仲買店々員」より 著者:ドイルアーサー・コナン
を尾行し、巡査の応援を得て、兇猛なる格闘の後彼を捕縛することに成功せり。大胆なる
兇賊の犯罪を行いて来たりたることに間違いはなかりき。その袋の中よりは、十万|磅に....
「黄昏の告白」より 著者:浜尾四郎
い蓉子を疑っていたのだ。しかも僕は――おお僕こそ呪われてあれ! あの野獣のような
兇賊に妻を惨殺さしたのだ、僕のこの両眼の前で! しかも救うことができたのに※」 ....
「水晶の栓」より 著者:新青年編輯局
いたのです』 この際誰れがこれを疑ぐろう? 彼は血に塗れておる。彼は書記殺しの
兇賊二名を捕えたのだ。十数名の人々は彼が
兇賊と猛烈な挌闘を演じておる様を目撃した....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
嗟に拳銃を引出すのは、最新流行の服の衣兜で、これを扱うものは、世界的の名探偵か、
兇賊かでなければならないようだからである。……但し、名探偵か、
兇賊でさえあれば、....
「山の人生」より 著者:柳田国男
などともいっている。八幡神社の眷属のようにもいえば、また昔この大神に治伐せられた
兇賊のごとくにも伝えて一定せぬが、一方には山作りや足跡の話もあれば、他の一方には....
「自来也の話」より 著者:岡本綺堂
いた。自来也は我来也で、その話は宋の沈俶の「諧史」に載せてある。 京城に一人の
兇賊が徘徊した。かれは人家で賊を働いて、その立去るときには必ず白粉を以て我来也の....