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先帝
「先帝〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
先帝の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「三角形の恐怖」より 著者:海野十三
それは罪は罪だと思いますよ、今でもね。そうです、もう二十年も昔になりましょうか。
先帝陛下が御崩御になって中野の先の浅川に御陵が出来た頃の話なんですよ。 その当....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
られても、血が出なかった。 将軍は後に幼帝を廃して、さらに景帝を擁立し、それを
先帝の陵に奉告しようとして、門を出て車に乗ると、俄かに大風が吹いて来て、その車を....
「運命」より 著者:幸田露伴
郎卓敬執えらる。帝曰く、爾前日諸王を裁抑す、今|復我に臣たらざらんかと。敬曰く、
先帝|若し敬が言に依りたまわば、殿下|豈此に至るを得たまわんやと。帝怒りて之を殺....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
あるのみだった。 宮様は親子内親王という。京都にある帝とは異腹の御兄妹である。
先帝第八の皇女であらせらるるくらいだから、御姉妹も多かった。それがだんだん亡くな....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
ことを知り、長いこと機会を待っていた岩倉|具視の入洛までが許されたことを知った。
先帝の左右に侍して朝廷の全権を掌握していた堂上の人たちは次第にその地位を退き、朝....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
くもにわかに方向を転換することは、朝廷も徳川氏に対して御遠慮あるべきはずである。
先帝にもこの事にはすこぶる叡慮を悩ませられたと言って、大原卿はその心配をひそかに....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
口から絞る藍のしずくで鼻紙に記しつける歌日記を幽閉中唯一の慰めとしていたという。
先帝|崩御のおりの大赦がなかったら、正胤もどうなっていたかわからなかった。この人....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
悲しい日。
新聞は皆|黒縁だ。不図新聞の一面に「睦仁」の二字を見つけた。下に「
先帝御手跡」とある。孝明天皇の御筆かと思うたのは一瞬時、陛下は已に
先帝とならせら....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
自殺は旧き伝説的道徳の犠牲ではない。最も自然にしてまた必然なる宗教的の死である。
先帝の存在は大将の生活の中軸であり、核心であった。
先帝を失うて後の大将の生活は自....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
歴代の王様を祀ってある壮麗な拝殿の内部、古い木の尖塔の反対側の角のところに、日本
先帝陛下を記念し奉る御紋章が安置してある。菊の御紋の周囲に王冠と獅子頭が互いちが....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
本武尊の屍体が白鳥となって飛び去り、墓がカラだというのに半分だけ似ています。尚、
先帝の仲哀天皇自身も熊襲退治のとき敵の毒矢で死に、これがヒダのスクナ伝説のスクナ....
「反省の文学源氏物語」より 著者:折口信夫
。ほかに養子が二人ある。一人は秋好中宮と言って、六条御息所と、その夫、早く亡った
先帝の皇太子との間の子である。六条御息所は皇太子の死後、十分な門地財産を持って六....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
によって開かれたものでありますから、そうした思し召しが一入お深いと洩れ承りまする
先帝(明治天皇の御事)には、時々侍従をお使いとして学校へお遣わしになって、生徒の....
「平家蟹」より 著者:岡本綺堂
玉虫 この浜づたいに五六町……。あれ、あの一本松が目じるしじゃ。 雨月 では、
先帝のみささぎに参拝して、それからおたずね申しまする。 玉虫 強くふらぬ間に戻っ....
「「特殊部落研究号」発行の辞」より 著者:喜田貞吉
致し候う事は、ただに彼らに対して同情に堪えざるのみならず、また彼らを解放し給える
先帝の聖旨に副わざるのみならず、現時人種差別撤廃を世界に対して呼号する我が同胞間....