先後[語句情報] » 先後

「先後〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

先後の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
を挙げて居りました。しかしその時も相打ちではなかったのかもわかりませぬ。あるいは先後《せんご》を定めるのに迷って居ったのかもわかりませぬ。いや、突のはいったのは....
近時政論考」より 著者:陸羯南
ことを冀い云々」と。さればその二派は国権と民権とを併せ重んじ、二者を別にしてその先後を立てざることほとんど同一なるを見るべし。しかるに改進派これに反しその宣言に....
斗南先生」より 著者:中島敦
。その序にいう。 「予往歳|滬江《ココウ》(上海のこと)ニ寓居《ぐうきょ》ス。先後十年間、東邦ノ賢豪長者、道ニ滬上《こじょう》ニ出ヅルモノ、縞紵《こうちょ》ノ....
風流仏」より 著者:幸田露伴
て居る御前の憂目を余所にするは一寸の虫にも五分の意地が承知せぬ、御前の云わぬ訳も先後を考えて大方は分って居るから兎も角も私の云事に付たがよい、悪気でするではなし....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ずに眼をまわしている。 そうして置いて、黒い覆面が後退する。あとに残る犬共が、先後を乱して飛びかかる時分には、鼓楼の後ろの闇へ黒い姿は隠れてしまいました。 ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
いる連中を見ると、だらしなく参るのや、勢いこんで猛牛の如く荒《あば》れ廻るのや、先後の順も、上下の区別も血迷ってしまっているのが多い。そうして、なお、後から後か....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
、同一の説話が諸書に掲出されている例は少なくない。甲に拠るか、乙を探るか、時代の先後によるか、その採択に迷う場合もしばしばあったが、それは編者が随意に按排するこ....
技術と科学との概念」より 著者:戸坂潤
の相互作用だと云われている。だが前に云ったことから云わせれば、この問題は認識との先後関係として提出されるべきではなくて、物の生産に於ける二つの要素の問題として取....
生産を目標とする科学」より 著者:戸坂潤
するか、又は水かけ論説を以てするかしかあるまい。即ち科学と技術との発達には決った先後の関係はないので、具体的には両者の交互作用があるだけだ、とする、物わかりの好....
鐘ヶ淵」より 著者:岡本綺堂
、そんな争いに時刻を移しては上の御機嫌もいかがというので、結局めいめいの年の順で先後をきめることにして、三上治太郎は二十五歳であるから第一番、その次は二十二歳の....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
の憶出を補うために故人の一生の輪廓を描いて巻後に附載したが、草卒の際序述しばしば先後し、かつ故人を追懐する感慨に失して無用の冗句を累ね、故人の肖像のデッサンとし....
上野」より 著者:永井荷風
児一群、紅紫隊ヲ成ス者ハ歌舞教師ノ女弟子ヲ率ルナリ。雅人ハ則紅袖翠鬟ヲ拉シ、三五先後シテ伴ヲ為シ、貴客ハ則嬬人侍女ヲ携ヘ一歩二歩相随フ。官員ハ則黒帽銀※、書生ハ....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
なり。しかして、世の勢いと国の情はときどき同じからざるをもって、二者を研究するに先後、軽重の次第なきあたわず、理論を先とすることあり、実際を重しとすることあり。....
西航日録」より 著者:井上円了
りて余に贈る。 東西南北地互為中、時各有宜、春夏秋冬軌道之行雖異、本源之証則同、先後聖之揆一、千万里之心通、薈諸哲心肝于一堂、鎔大地精英于一籠、藐茲丈室与天穹窿....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
犬の橇引きとたいして違いはなかった。四隻の細長い独木舟に分乗して、飛沫を散らして先後を争った凄まじさは、私としては見ていて壮快を感ずるよりも、かえって憐愍の情に....