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先王
「先王〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
先王の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
彼と芸術家としての彼との間に、いつも纏綿《てんめん》する疑問である。彼は昔から「
先王《せんおう》の道」を疑わなかった。彼の小説は彼自身公言したごとく、まさに「先....
「押絵の奇蹟」より 著者:夢野久作
室に起臥しつつ紡績と静養とを事とせられしが、その室《へや》の※間《びかん》には、
先王の身代りとなりて忠死せし黒奴《こくど》の肖像画が唯《ただ》一個掲げあり。その....
「善の研究」より 著者:西田幾多郎
に背《そむ》くのが悪であるといっている。その他シナにおいて荀子《じゅんし》が凡て
先王の道に従うのが善であるといったのも、一種の権力説である。 右の権力説の立場....
「倫敦塔」より 著者:夏目漱石
き血、恵みある神、親愛なる友の援《たすけ》を藉《か》りて襲《つ》ぎ受く」と。さて
先王の運命は何人《なんびと》も知る者がなかった。その死骸がポント・フラクト城より....
「新ハムレット」より 著者:太宰治
和十六年、初夏。 人物。 クローヂヤス。(デンマーク国王。) ハムレット。(
先王の子にして現王の甥。) ポローニヤス。(侍従長。) レヤチーズ。(ポローニヤ....
「李陵」より 著者:中島敦
期の過ぎたあとには、歴史家としての彼が、目覚めてきた。儒者《じゅしゃ》と違って、
先王の価値にも歴史家的な割引をすることを知っていた彼は、後王たる武帝の評価の上に....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
三蔵の『大唐西域記』十に、駄那羯礫迦国の城の東西に東山西山てふ伽藍あり。この国の
先王がいかめしく立てたので霊神警衛し聖賢遊息した。仏滅より千年のうち毎歳千の凡夫....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
の制今は行われずと。ユールの『カタイおよびその行路』巻一序論一〇六頁に、シャムの
先王この制を立てしもその役務の小姓ら尽力して廃止したとある。日本にも『書紀』二五....
「胚胎」より 著者:宮本百合子
そんなに広くない構えで四方に海老茶色の布を下げてある。 左右には二つ並べて大きく
先王と王妃の像を画いた額がかかってその下に火が燃してある。 今のストーブとまでに....
「初恋」より 著者:国木田独歩
、日本人ならよくきけ、君、君たらずといえども臣もって臣たらざるべからずというのが
先王の教えだ、君、臣を使うに礼をもってし臣、君に事うるに忠をもってす、これが孔子....
「墓地展望亭」より 著者:久生十蘭
革命か? 現実に竜太郎が目賭した範囲だけでも、それは容易ならぬ風貌を示していた。
先王ステファン五世の薨去の間もなく起こりうる政変といえば、いうまでもなくエレアー....
「ローマ法王と外交」より 著者:国枝史郎
部下のマインツ大僧正を遣わしてその式に列せしめ斯う云わしめた。 「今オットー一世
先王の遺旨により上帝の命に従い、全国の貴族に選ばれて、汝等の王となった。汝等異議....
「三国志」より 著者:吉川英治
の如く哀れを乞う手をさし伸べると、老母は涙の目できっと睨めつけて、 「植……なぜ
先王の御大葬にも会さなかったんですか。おまえのような不孝者はありません」 と、....
「特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
のを殺して、多数のものを幸福ならしめる。この意味から欺討は行われたので、まことに
先王仁慈の御心に富ませ給う御行為として、貴いことだと存じます。そしてそういう事件....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:ヴェーゲラーフランツ・ゲルハルト
けた名誉章のうち君にもきっと悦んでもらえると思うものを報せるとすると、フランスの
先王から 〔Donne'e par le Roi a` monsieur Bee....