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先陣
「先陣〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
先陣の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
、張出しの天幕を臨時の運動場にしつらえて、慈善市を開く。謂うまでもなく草深の妹は
先陣承りの飛将軍。そこでこの会のほとんど参謀長とも謂つべき本宅の大切な母親が、あ....
「姉川合戦」より 著者:菊池寛
ものは信長勢であった。 先ず徳川朝倉の間に戦端が開かれた。家康は、小笠原長忠を
先陣とし、右に酒井忠次、榊原康政、左に本多平八郎忠勝、内藤信重、大久保|忠世、自....
「厳島合戦」より 著者:菊池寛
た兵船を尽く二十日市へ漕ぎ帰らしめた。正に生還を期せぬ背水の陣である。吉川元春は
先陣となって、えいえい声を掛けて坂を上るに、其声|自ら鬨の声になって、陶の本陣塔....
「川中島合戦」より 著者:菊池寛
かくて十日の午前二時半頃越軍は犀川の南方に東面して陣取り、剛勇無比の柿崎和泉守を
先陣に大将謙信は毘字旗と日の丸の旗を陣頭に押し立てて第二陣に控えて、決戦の朝を待....
「田原坂合戦」より 著者:菊池寛
事が出来た。乃木は、さんざんの苦戦であったのである。 二十六日早朝、乃木はまた
先陣として高瀬に向ったが、再三の敗北を残念に想い、兵を励まして奮闘した。薩軍は高....
「長篠合戦」より 著者:菊池寛
郎信康(年十七)は草部村松尾大明神鎮座の山に布陣した。これが本営であって、左翼の
先陣は大久保|忠世兄弟、本多忠勝、榊原康政承り、右翼の軍には石川数正、酒井忠次、....
「賤ヶ岳合戦」より 著者:菊池寛
上った秀吉は、翌日には総軍三万五千余騎、十三段に分って、堂々|余吾床に打向った。
先陣羽柴秀政。二陣柴田伊賀守の勢。三陣木村|小隼人、木下将監。四陣前野荘右衛門尉....
「大阪夏之陣」より 著者:菊池寛
秀頼自ら桜門に出馬した。 東軍は昨日奮戦した藤堂井伊を労わり退かしめ、岡山口の
先陣を前田利常、天王寺口のそれを本多|忠朝に定む。然るに悍勇なる松平忠直は、自ら....
「真田幸村」より 著者:菊池寛
七日の払暁、越前少将忠直の家臣、吉田|修理亮光重は能く河内の地に通じたるを以て、
先陣として二千余騎を率い大和川へ差かかった。 その後から、越前勢の大軍が粛々と....
「四条畷の戦」より 著者:菊池寛
ら、今や正行怖る可しと痛感したようだ。 次いで十一月二十六日、正行は和田助氏を
先陣として住吉天王寺附近の敵を邀撃した。此の戦勝は圧倒的であり、したたかにやられ....
「小田原陣」より 著者:菊池寛
雄は東海道から、上杉景勝、前田利家は東山道から潮の様に小田原指して押しよせた。「
先陣既に黄瀬川、沼津に著ぬれば、後陣の人は、美濃、尾張にみちみちたる」とあるくら....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
剣。」 二人が、莞爾。 お京の方が先んじて、ギイと押すと、木戸が向うへ、一歩
先陣、蹴出す緋鹿子、揺の糸が、弱腰をしめて雪を開いた。 「おお、まあ、天晴れ。」....
「鐘ヶ淵」より 著者:岡本綺堂
るが、その順番をきめるのがすこぶるむずかしくなった。第一番に飛び込むものは戦場の
先陣とおなじことで、危険が伴う代りに功名にもなる。したがって、この場合にも一種の....
「余裕のことなど」より 著者:伊丹万作
世の中のどこを見てもそのようなものはない。 直情径行といえばすぐに私は宇治川の
先陣あらそいでおなじみの梶原源太景季を想い出す。 「平家物語」に出てくる人間の数....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
だった年増の芸妓が、追って酒宴の時、意見をしてくれましたよ。あれは見っともない、
先陣の源太はんやないけど、腹帯が弛んだように見える……といってね。) (ほんに、....