光らせる[語句情報] »
光らせる
「光らせる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
光らせるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「闇の絵巻」より 著者:梶井基次郎
なかの所どころに簇《む》れ立っている竹藪。彼らは闇のなかでもそのありかをほの白く
光らせる。 そこを過ぎると道は切り立った崖を曲がって、突如ひろびろとした展望の....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
がお絹の眼についたから堪まりません。すぐに親父に訴えると、重兵衛もおどろいて眼を
光らせる。重兵衛と万次郎と、孤芳とお絹と、この四人が引っからんで、ひどく面倒なこ....
「海底大陸」より 著者:海野十三
世界的に有名な生物学者たちは、この東洋の学者からどんな話が聞けるかと、好奇の眼を
光らせる。そのなかにドリー老助教授は、まるで自分のせがれが大演説するのを皆に見せ....
「少年探偵長」より 著者:海野十三
しの強そうな男たちは、ピストルや軽機銃をかまえてヘリコプターの搭乗者へ警戒の目を
光らせる。彼らの服装は、まちまちであり、背広があったり、作業衣であったりした。 ....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
と、そのそばにいた他の異人が、またすっと立ち上って、全身をほたるいかのように
光らせる。 間もなく、異様な一団の全部が、みんな自分のからだを気味わるく光斑《....
「太平洋魔城」より 著者:海野十三
して、ふしぎそうに、まい下りてくる飛行艇を見あげ、照空灯のような目を、ぴかぴかと
光らせるのであった。 操縦室では、海魔から少しでも遠ざかろうと必死の操縦をつづ....
「流線間諜」より 著者:海野十三
同と同じ服装をした怪人がチャンと起立していた。その首領らしき人物は、ギラリと眼を
光らせると、サッと右手を水平にさし上げ、 「右足のない梟!」 と呼んだ。 す....
「みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
うように、ふわふわと浮きつ、沈みつ、漾いつ。で、時々目がさめたように、パッと羽を
光らせるが、またぼうとなって、暖かに霞んで飛交う。 日南の虹の姫たちである。 ....
「楢重雑筆」より 著者:小出楢重
すぐ心と心が通じるのだからジメジメとした悩みなどもないのでいい、私は好きだと魂を
光らせると嫌よと向うから信号があるから、ああそうですか、でおしまいだ、わけのない....
「入梅」より 著者:久坂葉子
ってから、私は二人に注意を払うようになった。注意というより、それは意地の悪い眼を
光らせるという方があたってたかもしれない。でもその意地悪さの中には、おはるをおも....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
綿でまたほのぼのとふきとり、上唇の濃いルージュを、下唇に移して、油性のクリームで
光らせる。圭子も惹きつけられて、鏡の中の美和子の顔を、まんじりともせず、眺めてい....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
メフィストフェレス
それはわたしは不断微行が好ですが、
晴の日になると、勲章を
光らせるのが世間並です。
勲章のと違って、沓足袋の紐は飾にはなりませんが、
蹄の....
「四つの都」より 著者:織田作之助
谷さん!」 呼びとめる。十吉ふりむく。 清子「向うで会いましょうね」 十吉、眼を
光らせる。感激しているのだ。 清子、坂を登って行く。坂の上には胴乗り遊び。 そし....
「鷺娘」より 著者:大倉燁子
の光村博士を横取りして、涼しい顔をしているんだもの」 「横取り? ウフウフ。君を
光らせるために、まゆみが死ぬほど好きな舞踊を封じてやってるんじゃないか、ちったあ....
「恐怖の幻兵団員」より 著者:大倉燁子
、ちょっとした音にもびくッと肩を震るわせます。押し売りが来ても、眼鏡の底から眼を
光らせるような始末でした。 真面目で気の弱い一雄は、責任感も人一倍強く、任務を....