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光子
「光子〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
光子の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「伸び支度」より 著者:島崎藤村
遊《あそ》びに通《かよ》って来《き》た近所《きんじょ》の小娘《こむすめ》もある。
光子《みつこ》さんといって、幼稚園《ようちえん》へでもあがろうという年頃《としご....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
ことだった。この友達のことは、こんごもたぶん幾度も出て来るだろうと思うが、かりに
光子さんと名づけて置く。
光子さんとは学校で同じ級だった。僕は何となく
光子さん....
「生あらば」より 著者:豊島与志雄
一 十一月から病床に横わった
光子の容態は、三月になっても殆んど先の見当がつかなかった。三十九度内外の熱が少し....
「或る男の手記」より 著者:豊島与志雄
には、小鳥の声が爽かに響いていた。そして私は、郊外の大気と日の光とに我を忘れてる
光子《みつこ》を眺めて、小鳥のような女だと思ったのだった。そして私もまた、何かし....
「古井戸」より 著者:豊島与志雄
な洞窟にでもなってるかのようだった。 「片山さん、何してるの。」 或る時、娘の
光子が、家の中から見付けてやって来た。 「あら。」 大きくなった穴と彼の顔とを....
「蛸の如きもの」より 著者:豊島与志雄
れない。これを、驚くことには二つも平らげた女がいる。 京子はまあ中肉中背だが、
光子はそれより少し背が低く痩せている。鼻がつんと高く、眼に鋭い光りがあって、謂わ....
「投手殺人事件」より 著者:坂口安吾
まだ、どこといって、球団を指定していやしませんが、元夕刊スポーツの婦人記者の上野
光子が、関西方面で、フリーの女スカウトの看板をあげてるんです。どこの球団にも所属....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
光子は一枝の言葉が頭にからみついて放れなかった。 「ちょっとでよいから、のぞかせ....
「絶景万国博覧会」より 著者:小栗虫太郎
、何処からともなく、物怯じのした陰鬱なものが這い出して来た。と云うのは、その夕、
光子のものに加えて、更にもう一つの雛段が、飾られねばならなかったからだ。 所で....
「先生の顔」より 著者:竹久夢二
を出て、森先生のいつも通っていらっしゃる橋の上で先生を待っていた。やがて先生は、
光子という同級の生徒と連れだって歩いていらした。葉子は丁寧にお辞儀をした。先生は....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
選者の歌も出るのでした。 曙町の宅のお向いに箕作元八氏がいられましたが、夫人の
光子様は小出氏のお弟子で、常磐会ではよく当選なさるのでした。 「今月はいかがでし....
「ながうた勧進帳」より 著者:酒井嘉七
懸の、露けき袖やしぼるらん 勧進帳でございます。どうやら、お稽古されているのは
光子さんらしゅう御座います。健さんは、二階の声について小声で唄っていられましたが....
「棚田裁判長の怪死」より 著者:橘外男
られている。 しかも不思議なことには、市内上小路三百二十番戸、棚田氏宅から夫人
光子(三十九歳)を召喚、綿密なる調査を続けた結果、両刀とも棚田家に伝わる、祖先伝....
「気にいらない鉛筆」より 著者:小川未明
ど、きよは、仕事がすむと、鉛筆を買いにいってまいりました。 午後になると、妹の
光子さんが、先に帰ってきました。それからまもなく、次郎さんのくつ音がして、元気よ....
「花とあかり」より 著者:小川未明
は、窓の下にいすを引きずってきました。 「ねえ、正ちゃん、にがしておやり。」と、
光子さんはなみだぐみました。 子ちょうはにげようと思って、はばたきをしました。....