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光彩
「光彩〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
光彩の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「河童」より 著者:芥川竜之介
ずしも悪作なりとなさず。ただ「蛙《かわず》」を「河童《かっぱ》」とせんか、さらに
光彩陸離《こうさいりくり》たるべし。
問 しからばその理由は如何《いかん》?
....
「路上」より 著者:芥川竜之介
過する限り、野村の眼に映じた自然や生活は、いずれも彼自身の愛の円光に、虹のごとき
光彩を与えられていた。若葉も、海も、珊瑚採取も、ことごとくの意味においては、地上....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
を先祖とすることはエホバの息吹きのかかった土、――アダムを先祖とすることよりも、
光彩に富んだ信念ではない。しかも今人は悉《ことごとく》こう云う信念に安んじている....
「秋山図」より 著者:芥川竜之介
が好《よ》いのです。ご家蔵《かぞう》の諸宝《しょほう》もこの後《のち》は、一段と
光彩を添えることでしょう」
しかし王氏はこの言葉を聞いても、やはり顔の憂色《ゆ....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
のない空が、息もつかずに、凝然として延び広がっていた。いろいろな光度といろいろな
光彩でちりばめられた無数の星々の間に、冬の空の誇りなる参宿が、微妙な傾斜をもって....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
するのもこれが初めであるから、その前景気は甚だ盛んで、麻布十番の繁昌にまた一層の
光彩を添えた観がある。どの人も浮かれたような心持で、劇場の前に群れ集まって来て、....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
懸けざま、飜然と下立ったのは滝太郎である。 常にジャムを領するをもって、自家の
光彩を発揮する紳士は、この名馬夕立に対して恐入らざるを得ないので、 「おや、千破....
「亡び行く江戸趣味」より 著者:淡島寒月
日に較ぶればとても幼稚なもので、今見るような華やかなものはなかった。何んの変哲も
光彩もないただの火の二、三丈も飛び上るものが、花火として大騒ぎをされたのである。....
「「菊池寛全集」の序」より 著者:芥川竜之介
得るであろう。彼の構想力、彼の性格解剖、彼のペエソス、――それは勿論彼の作品に、
光彩を与えているのに相違ない。しかしわたしはそれらの背後に、もう一つ、――いや、....
「秋の筑波山」より 著者:大町桂月
に測候所あり。これ明治三十五年に故山階宮菊磨王殿下の設立し給へる所、筑波山新たに
光彩を添へぬ。然るに、殿下今や亡し。測候所は文部省が引継げりと聞く。金枝玉葉の御....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
、新聞記事を材料とした際物や、その種類はもちろん一様でなかったが、錦絵の中で最も
光彩を放っているのはやはり芝居の似顔絵で、各座の狂言の替るたびに必ず二種や三種の....
「十番雑記」より 著者:岡本綺堂
行するのもこれが始めであるから、その前景気は甚だ盛で、麻布十番の繁昌にまた一層の
光彩を添えた観がある。どの人も浮かれたような心持で、劇場の前に群れ集まって来て、....
「源之助の一生」より 著者:岡本綺堂
十余年間の舞台を踏んでいたといわれる。その間で彼が活動したのは明治時代、殊にその
光彩を放ったのは、明治十五年十一月、四代目沢村源之助を襲名して名題俳優の一人に昇....
「露伴の出世咄」より 著者:内田魯庵
なぞはなくとも光ると、味も素気もなく突跳ねた。 すると件の書生は、先生の序文で
光彩を添えようというのじゃない、我輩の作は面白いから先生も小説が好きなら読んで見....
「西航日録」より 著者:井上円了
び装飾費は、おおよそ三千万円以上なりという。その内外に用うる金銀宝石は、粲然たる
光彩を放ち、一見たちまち人目をくらませしむるありさまなり。これに準ずる会堂は、露....