光彩陸離[語句情報] »
光彩陸離
「光彩陸離〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
光彩陸離の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「河童」より 著者:芥川竜之介
ずしも悪作なりとなさず。ただ「蛙《かわず》」を「河童《かっぱ》」とせんか、さらに
光彩陸離《こうさいりくり》たるべし。
問 しからばその理由は如何《いかん》?
....
「趣味の遺伝」より 著者:夏目漱石
注意を惹《ひ》く、女の背中いっぱいに広がっている帯は決して黒っぽいものでもない。
光彩陸離《こうさいりくり》たるやたらに奇麗《きれい》なものだ。若い女だ! と余は....
「ジイドとそのソヴェト旅行記」より 著者:宮本百合子
にあって、間接に『法螺貝』、『半人獣』などという雑誌編輯に当り、グループの「最も
光彩陸離たる聖職者の一人」となった。 当時のジイドの風貌は黒羅紗の大きな帽子を....
「バルザックに対する評価」より 著者:宮本百合子
ュ・サンドの作品その他に反映した。) けれども、ユーゴオを先頭とするこの時代の
光彩陸離たるロマンチシズムの作家たちにもう一歩近づき、仔細に眺めると、そこには微....
「人間の結婚」より 著者:宮本百合子
イギリスの最も傑出した作家の一人、サッカレーの作品はその傑作「虚栄の市」の中で、
光彩陸離と、なり上り結婚のために友情も信義もけちらかして我利をたくらむやり手な美....
「印象」より 著者:宮本百合子
ある。 自分が終りまで遂にたんのう出来なかった原因の一つは、脚本そのものが余り
光彩陸離たるものでなかったことと、二つには、演出する俳優の心の態度が、ぴったりと....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
、であるが、こちらの作者のスケールと現実洞察の、彼なりの鋭さ、リアリティーは実に
光彩陸離たるものがあります。若い時代が、その技術をくみとりつつ、内容に於て新たな....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
穫も少くありません。だから燈なんかいらないの。消燈したって心の中はときによっては
光彩陸離の有様です。そういう動的状態でないときは、父の二代目で、ベッドへ入る、ス....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
うしてその美しさはいつもまざまざと描き出されて、うすれるどころか印象の中で一きわ
光彩陸離となってゆくのでしょう。そこが芸術である所以でしょうか。「泉」の描きかた....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
のグチャグチャしたの(名もつけ難し)をたべて、財布に五十二銭もって、そして斯くも
光彩陸離なのを、どうぞどうぞ扇をあげて下さい。こうやって、私は生きている、からに....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
わないで、おかなければいけないということです。 空想というものは、どんなに其が
光彩陸離としていようとも、それは在りはしないこと、本当に知ってはいないこと、そう....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ャールマーニュを一身に具現した者、そういう者に従い、目ざむる曙《あけぼの》ごとに
光彩陸離たる戦勝の報知をもたらす者の民となり、アンヴァリードの砲声を起床の鐘とな....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
るに及ぶものか。
どうかすると君方の演説は人世の紙屑で
上手な細工がしてあって、
光彩陸離としていても、
それは秋になって枯葉を吹きまくる
湿った風のように気持の....