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「光耀〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

光耀の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
薇園でやってもらうことにしようじゃないか」 ところが、次の瞬間法水の顔にサッと光耀が閃いていて、突如鉄鞭のように、凄じい唸りが惰気を一掃したのである。彼は、甘....
野上弥生子様へ」より 著者:宮本百合子
対の貴女であって、同時に、日常の貴女の或るものからは、完全に解脱した人格のしんの光耀に接するのでございます。 あらゆるよき芸術の驚くべき独立性と、普遍性との調....
新感覚論」より 著者:横光利一
、終に彼の文学から我が文学史上に於て曾て何者も現し得なかった智的感覚を初めて高く光耀させ得た事実をわれわれは発見する。かくしてそれは、清少納言の官能的表徴よりも....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
いけません。じっと見つめてごらんなさい。あなたは、あなたが深く愛する死者の生ける光耀《こうよう》を高き天のうちに認むるでしょう。」信仰は健全なるものであることを....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
れ、ある人々からはきびしき目を向けらるるところのものである。 その姿は長い間|光耀《こうよう》のうちに包まれていた。それは実に、古来多くの英雄が発散して常に多....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
光栄の黄金をまとう唯一の民衆となり、歴史を通じて巨人のラッパを鳴り響かし、勝利と光耀《こうよう》とによって世界を二重に征服すること、それは実に崇高ではないか。お....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
いてはすべてが消えうせてしまった。しかも愛そのものについてさえ、彼は衝動と激しい光耀《こうよう》とを失っていた。われわれを燃やす愛の炎は、普通ならばまた多少われ....
山上湖」より 著者:豊島与志雄
彼の純粋無垢な詩情は、彼の情熱は、唯物論とか唯心論とかには関係なく、精神の純一な光耀から起るものではなかったか。それを彼はどこかに取り落して、愚鈍な不感症みたい....
環礁」より 著者:中島敦
いう言葉を私は思出した。それがどんな鬼か知らないが、無数の真蒼な小鬼どもが白金の光耀《こうよう》粲爛《さんらん》たる中で乱舞したら、あるいはこの海と空の華麗さを....
書籍の風俗」より 著者:恩地孝四郎
代、そうした時代の本はやはりそうした時代を明示する姿を以て遺されている。燦爛たる光耀を伴うような、神への尊崇と神への敬順を具象化したような宝玉や金属で飾られた寺....
真珠の首飾り」より 著者:神西清
て、最後のまん中の部分には三粒のびっくりするほど大きな黒真珠が、群を抜いて美しい光耀をはなっている、という仕組みなのだった。この見事でもあり高価でもある贈物の前....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
わざと、彼は動かずにじっとしていた。間もなく、中国山脈の背を西へ荘厳な落日の光耀はうすずきかけた。 夜が待たれた。 起って、彼は、小石をひろった。彼の晩....
三国志」より 著者:吉川英治
鉄蓋を身にまとい、馬上颯爽と、江畔へ駆けつけた。 大江の水は白々と波打ち、朝の光耀は三軍に映えている。勢揃いの場所たる江の岸には、はや旌旗林立のあいだに、五万....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
のでない。大乗の、大雅なものだ。 この空を、この雲を、この風を、この海を、この光耀を見たがいい。 私は今日も、空を吸う、雲を吸う、風を吸う、海を吸う、この光....
正倉院展を観る」より 著者:吉川英治
けとっていたこともまた見のがせない。聖武天皇を鼓舞してそれをなさしめたのは麗姿|光耀を放つといわれたこの美しいおきさきだった。もしこのひとがなかったら今日の正倉....