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「光芒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

光芒の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
地球発狂事件」より 著者:海野十三
見たのであった。潜水服に潜水兜をつけたワーナー博士の海底調査隊の数人の姿が、この光芒《こうぼう》の中にありありと捉えられた。彼等は水戸の横たわっているところから....
深夜の市長」より 著者:海野十三
がした。 (さあ、こっちだ!) と、云わぬばかりに、速水の持っている懐中電灯の光芒がサッと動いた。ヌッと手を上に伸ばしてガタガタやっているうちに、サッと風の通....
電気風呂の怪死事件」より 著者:海野十三
一枚めくられていた。一同はゴソゴソとその穴から天井裏へ抜けて出た。 懐中電灯の光芒が縦横に飛び動いて、四辺の状態をそれぞれの眼に瞭りと映して呉れた。そこは、上....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
けたのだった。 バラバラッと、礫のようなものが、身辺に降って来た。 照空隊の光芒は、異分子の侵入した帝都の空を嘗めまわした。 その合間、合間に、高射砲の音....
赤外線男」より 著者:海野十三
。或いは赤外線男の合棒でもあるか。 カタリと音がして、スクリーンの上に、青白い光芒が走った。こんどは十六ミリであるから、画面はスクリーンの真中に小さくうつった....
恐怖の口笛」より 著者:海野十三
灯を探ったが、いまの騒ぎのうちに壊れてしまったものが多かった。それでも二つ三つの光芒が、暗黒の室内を慌ただしく閃いたが、青竜王に近づいたと思う間もなく、ピシンと....
地球盗難」より 著者:海野十三
空の如意の棒ではないが、学士自慢の七つの仕掛のある護身杖であった。いま流れだした光芒は、その杖の先に仕掛けた懐中電灯の光であったことは云うまでもない。 木立は....
超人間X号」より 著者:海野十三
を力いっぱい踏みつけた。 と、その瞬間に、ガラス箱の中が、紫の色目もあざやかな光芒《こうぼう》でみたされた。皿の上の人造生物を、左右両脇より包んでいるように見....
空中漂流一週間」より 著者:海野十三
あろうか。 さすがの「火の玉」少尉も、すこし不安な気持になって、照空灯の眩しい光芒を手でさえぎりながら、地上の騒ぎをじっと見下していた。 そのうちに、彼はは....
空襲下の日本」より 著者:海野十三
。眩むような、青白色の太い火柱がサッと空中に立った。照空灯が点火したのだ。三条の光芒は、行儀よく上空でぶっちがった。 光芒の中に、白く拭きとったような丁字形が....
火葬国風景」より 著者:海野十三
いところへ載せられた。そして間もなく、シュウ、シュウという音響が聞えて来て、青い光芒が棺の隙間から見えた。 「クックックッ」 「はッはッはッ」 人を馬鹿にした....
不周山」より 著者:井上紅梅
漂い、星がその後に瞬いて光っては消え、光っては消えた。大空の果の真赤の雲の間には光芒四射する太陽が一つあって流れ動く金の玉のごとく、大昔の荒漠たる溶岩のなかに包....
余裕のことなど」より 著者:伊丹万作
れたり消えたりする安ものの余裕とは話が違うのである。死の瞬間において最も尊厳なる光芒を発揮するていのものである。 そもそも我々の父祖伝来の大和心というものは私....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
葉亭は終にその全人格を他にも自分にも明白に示さないで、あたかも彗星の如く不思議の光芒を残しつつ倏忽として去ってしまった。渠は小説家でなかったかも知れないが、渠れ....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
遠く晴れ、夕日波上に映射し、上下に太陽を見るは実に奇観なり。ときに、水中に一道の光芒を浮かべて、眼眸に映じ来たるところ、その美妙ほとんど言語に絶す。かくして十時....